11.15.2020

[film] Love on the Run (1936)

1日、日曜日の昼、Criterion ChannelのJoan Crawford特集で見ました。この特集、どれ見ても楽しいので週1回は通っている。
監督 - W.S. Van Dyke、プロデュース- Joseph L. Mankiewiczによるスクリューボール・コメディ。 邦題は『空駆ける恋』。空はあんま駆けないのだけど。

ロンドンに駐在するアメリカの新聞記者ふたり(それぞれ別の新聞社) - Mike (Clark Gable)とBarney (Franchot Tone)がいて、退屈そうなその日のネタをふたりで分担している。Mikeがその日にロシアの王子と結婚するお金持ちSally (Joan Crawford)の取材に向かったら、彼女がウェディングドレスのまま逃げ出すところにぶつかって、なんだなんだってそのまま彼女についていく。記者であることを隠したまま事情を掘りたくなったMikeは彼女の逃避行を手伝うことにして、逃げる途中でBarneyの取材相手だった男爵夫妻の部屋にあった飛行服を拝借してそのまま飛行場に向かい、飛行機の運転なんてできないかも、と言いながらも飛行機は飛びたち(ありえない)、フランスの田舎になんとか降りたって、そしたら飛び立つときに渡された花束から書類みたいのがでてくる。

実はBarneyが取材していた男爵夫妻はスパイで、花束に隠してあったのは軍事機密だったものだからMikeとSallyを追って、男爵夫妻と突然様子がおかしくなった彼らをネタと思いこんだBarneyが三つ巴で追っかけっこを繰り広げていくの。その途中のフォンテーヌブローの宮殿で亡霊になりすましたりしながら、どたばた道中のなかMikeとSallyは恋に落ちていって、目くらましの取り違えがあったり、MikeとBarneyの特ダネ合戦があったり、詰め込み過ぎてはらはらどきどき、とまでは行かないけど、最後まで楽しく見ることができる。

Joan CrawfordとClark Gableの共演はこれが7回目で、Joan CrawfordとClark GableとFranchot Toneの三角関係は”Dancing Lady” (1933)にもあったけど、いっつもFranchot Toneの方が下げられちゃうのはしょうがないのか。

これ、Runaway brideとそれを追う新聞記者(実は諜報部員)ていう設定にすれば今リメイクしてもおもしろくなると思った。 あ、Tom Cruise & Cameron Diazの”Knight and Day” (2010) - だいすき - ってちょっと近いかな - そうでもないかな? とか。


The Last of Mrs. Cheyney (1937)

8日、日曜日の昼に、同じとこの同じ特集で見たもの。 邦題は『真珠と未亡人』(?)
1925年にロンドンで上演されたFrederick Lonsdaleの同名戯曲が原作。同じ原作で29年と51年にも映画化されている(未見)。

アメリカから英国に向かう客船の上で、英国の金持ち貴族 - Francis Kelton卿 (Frank Morgan)とArthur Dilling卿 (Robert Montgomery)のふたりが Fay Cheyney (Joan Crawford)とぶつかって、未亡人である彼女はロンドンに移住するところだと言うので、遊び人のふたりはそれはそれはぜひお近づきに、ってでれでれして、そういうコネもあったせいかFayは瞬く間にロンドン社交界の華となりArthurのおばのEbley公爵夫人 (Jessie Ralph)にも気に入られ、KeltonとArthurからはそれぞれに求愛されるのになぜかつれないの。

実はFayの家の使用人たちは執事のCharles (William Powell)を中心とした窃盗団で、Fayはそこの鉄砲玉として公爵夫人の家にある真珠のネックレスを狙っているのだった。公爵夫人宅でのディナーの後でいよいよ盗みに.. って取り掛かろうとしたらKeltonとArthurの両方からプロポーズされるわメイドは邪魔に入るは最悪のことばかり起こって..

豪華客船でやわな金持ち貴族を女詐欺師がひっかけてめろめろにして、それを通して貴族社会をおちょくって、でも結局大金じゃなくてハートを手に入れる .. というとBarbara Stanwyckさまの大傑作 - ”The Lady Eve” (1941)があって、この作品は設定をアメリカンの英国貴族社会への殴り込みにしていているせいか、ややテンポが鈍重で面倒なかんじになっているのだが、貴族のぼんが腰の据わった女子にやられちゃうとこは同じで、いい気味なの。 でもこのタイトルだけは一応男社会の機嫌をとってあげるという。


週末はずうーっと雨らしい。もううんざり。

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