8.24.2015

[film] The Ghost and Mrs. Muir (1947)

16日の日曜日の昼間、シネマヴェーラの特集『映画史上の名作13』で見ました。

『幽霊と未亡人』
Joseph L. Mankiewiczのやつだから当然みるの。 さめざめしんみりしたい夏、と。

夫を早くに亡くし、意地悪そうな義母と義姉と一緒に暮らしていたルーシー (Gene Tierney)が、一人娘 (Natalie Wood ..まだ8歳くらい)とメイドと3人で決然と家を出て自分たちの家を借りるところから始まる。 一軒、不動産屋がここはやめたほうがいいですよ、ていう海辺のコテージがあったのだが、見に行ってみると彼女は気に入ってそこを借りることにしたら、やっぱしそこに住んでいたという男の船乗り - グレッグ船長 (Rex Harrison)の幽霊がでてくる。 こいつは海の男だもんだからミソジニーぷんぷんで、でも気丈な彼女はぜんぜん負けないで、なにが幽霊よちっとも怖くないしこっちは生活かかってるのよ、とかやり返しているうちに、だんだん二人は仲良くなっていくの。

やがて亡夫の残した遺産が紙切れ同然になって生活できなくなった、と彼女は泣いて、そしたらグレッグ船長は、俺の船乗り生活を本にして出版しようぜったいにおもしろいから、と言って彼女は彼の語りをして原稿に纏めて、そうしてふたりの時間を過ごしているうちに更に仲良くなっていくの。

で、その原稿を持って行った出版社で知り合った人懐こい男 (George Sanders)と彼女は仲良くなって、船長はあいつはよくないぞやめとけ、て忠告するのだがルーシーは聞かなくて、そいつとの再婚まで考えるようになったあたりで船長は彼女の幸せのために消えることにするの。 もともと消えてるんだけどさ。

ここですんなり終わると思ったら更に長い長い時間をかけて物語は転がっていって、とっても素敵な終わりかたをするの。 幽霊にとって愛は永遠なんだわ(うっとり...)

あと、この幽霊はひとを怖がらせるだけで、決して呪ったりポルターガイストしたり邪悪なことをしたりしないの(ルーシーは最初に娘の前には姿を見せないでね、て彼に頼む)。 海の男として海の見える部屋にぽつん、ているだけなの。 Rex Harrisonのがっちりした佇まいがそこにはまって、よくてねえ。

Mrs. Muirの”Muir”って、ゲール語の「海」なんだって。

幽霊いてもいい、海辺であんな暮らしがしたいなあー。

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