8.05.2015

[film] 毒婦夜嵐お絹と天人お玉 (1957)

30日の木曜日の夕方、時間が空いたときにやってたときに京橋でたまたまやってて、タイトルだけで見ることにする。 ジャケ買いみたいなもんよ。

NFCの『特集・逝ける映画人を偲んで 2013-2014』からのいっぽん。

お絹(若杉嘉津子)が女湯でさっぱりして出てきたとこを玄蕃(沢井三郎)がナンパして持ち帰って、兄の岡崎藩主のとこに送り込んで奴を骨抜きにするのじゃ、そうすれば藩はおれのもんじゃぐふふ、て企んで、実際に殿のところに行ってみるとほんとにこいつは只のバカっぽくて、側室集めて尻相撲とかどんちゃん遊んで楽しそうで、これなら無理に毒婦しなくても平気なふうなの。

そもそもお絹がこんなになったわけは歌舞伎役者の中村仙三郎が駆け落ちの途中で彼女を捨てちゃったからで、有名になった仙三郎を偉いひとの側室になった彼女は呼びつけて復讐しようとするのだが、会って見つめあっているうちに憎い憎い、けど…  になってむんむん夜嵐が吹き荒れるの。

で、お玉(筑紫あけみ)のほうは義賊団の頭で、道中で相馬小十郎ていうお侍に出会ってぽーっとなって、江戸に来てから再会して彼とは運命かも、とか思い、芸者に出た先での玄蕃のセクハラにあたまきて、小十郎の狙いも玄蕃を倒すことにあることがわかったので、みんなで力を合わせてこのクソ野郎をやっつけようえいえいおー!になって討ち入りして、殿、目をお覚ましください! このお絹は玄蕃の差し金です! しかも裏で歌舞伎役者と密通してます! とか告発するのだが、こいつらはふたりで互いにかばいあったりめんどくさいのでそのまま追放してやって、そしたら仲良くいいかんじで海辺を歩いていきやがる。

それを遠くから見ているお玉は、結局小十郎とは結ばれなくて、勝ち負けでいうとなんか微妙、恋愛に関しては明らかに負けで、義賊を続けるモチベーションも落ちゃって、でも天人だからがまんする。 それにしても結局バカ殿はそのままのさばるようだし、なんかいけてないオフィス恋愛ドラマみたいなかんじがした。  せめてお絹とお玉がとっくみあい殴りあいの喧嘩でもやってくれたらよかったのにー。

しかし「夜嵐 おきぬ」ってほんとに実在した毒殺犯だったのね。

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