25日の夕方6:00、BFIの"Gross Indecency"シリーズの1本で見ました。 上映後にSir Ian McKellen(ガンダルフ!)のQ&Aがある。
原作はChristopher Marlowe、The Prospect Theatre CompanyがEdinburgh Festivalを経てLondon Piccadilly Theatreで上演したものをそのまま撮ってBBCが放映したもの。 特に映画的な配慮は一切なく角度を変えたり若干のクローズアップがある以外は素の舞台そのまま、客席側も一切映らない。 全2幕の2時間。
原作は古典だし、いろんなところで上演されているし、Derek Jarmanも91年に映画化しているし。
若くして王になったエドワード2世(Ian McKellen)が幼馴染のガヴェストンを寵愛して、周囲とか王妃イザベラとその愛人モーティマー(Timothy West)とかの反感を買って嫌われてはめられて、ガヴェストンは首切られ、追われて放り出されたエドワードも最後には尻から棒突っ込まれて殺されてしまうの。 筋としてはそんなもの。
まあとにかく、当時30歳のIan McKellenの凄まじい演技を見てほしい。ガヴェストンの死を聞いたときの狂おしく悶えまくるさま、泣き顔、放擲されぼろぼろになって殺されていくさま、これらを見てしまうと、マグニートーにしてもガンダルフにしても、主演だった"Mr. Holmes"にしても、映画は彼をぜんぜん活かしきれていないんだなあ、てしみじみ思った。 ほんとにすごいから。
上映後のQ&Aは、客席にモーティマー役のTimothy Westさんも来ていたり、他にも当時の関係者が数名いて、賑やかで楽しいものになった。
この(放映された)作品は、スクリーンで初めて男同士のキスが描かれたものとされていて(諸説あるらしいが)、質問はやはりその辺に集中したのだが、彼曰く、当時これをゲイ・プレイとして見たり語ったりするようなかんじは、少なくとも彼の周辺ではなかった、と。
彼はCambridgeで英文学を学んで、所属したThe Marlowe StoryにはBloomsbury Groupの流れを汲んだPeter HallとかTrevor Nunnとか、後にRoyal Shakespeare CompanyのDirectorになるような筋金入りの演劇人がうじゃうじゃいて、Prospect Theatreもその関係者だらけだったので、そんなの話題にするほうがおかしい、そんなふうだったって。 (そりゃそうだろうな)
この辺の話、もっと聞きたいなー。彼が序文を寄せている"Bloomsbury & British Theatre: The Marlowe Story" (by Tim Cribb)とか読んでみようかしら。
あと、これが上演されていた頃はまだソドミー法が活きていたので、警察が客席の一番前に座ってみてた、とか..
(その連中の仕草マネがおかしくてさー)
あと、Derek Jarmanの映画については、彼から控えめな出演依頼が来て、いや俺もうやってるんだけど... て控えめに返したら、暫くあとになって謝罪の返事が来たって。 でも彼とはそれっきりになってしまったので残念だったと。
とにかく、いるだけで周囲がぱーっと明るくなる素敵なおじいちゃんで、白装束のガンダルフ、としかいいようがなかった。
彼の「リア王」見たいなー。 チケットは完売状態だけど、みんなで脅迫メールを送ればなんとかなるかも、って。
マグニートー/Erikの若い頃がMichael Fassbenderていうのはちょっとちがうと思った。 Benedict Cumberbatchのがまだ似てるかも。
あと、助監督がRichard Marquandで、言うまでもなく "Return of the Jedi"(1983)の監督で、「彼もCambridgeの人脈なのじゃよ」だって。
8.25.2017
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