8.10.2017

[film] Valerian and the City of a Thousand Planets (2017)

5日土曜日の夕方、Piccadillyのシネコンでみました。 3Dはごちゃごちゃ疲れそうだったので、2Dで、音だけはすごいとこにした。

"Maudie"の純朴な谷内六郎の世界に浸ったあとでこんな銀河のゴミ溜めみたいなのにあたま突っ込んでいくこともなかろうに、と少しだけ思ったが、いろいろあるのよ。

ところでわたしは昔からLuc Bessonのどこがいいんだかぜんぜんわかんなくて、映画好きです! とか言うひとがLuc Bessonのはなしとか始めると後ろで中指たてたりその中指で鼻をほじったりするくらい「や」なのだが、この映画はナイーブで神経症すぎて変態せざるを得ぬ、みたいな役ばかりでかわいそうだったDane DeHaanさんがついにヒーローを! とかみんななんか騒いでいるらしいのと、変てこ動物みたいのがいっぱい出てきそうなのでそいつらを見に、くらい。

原作はコミックだそうだが、まあどっちにしてもLuc Bessonだろ、とか。
「男の子」だからって大抵のことは許されると思ったらおおまちがいだ。

まずはじめに、宇宙のシーンになるとバカの一つ覚えみたいに"Space Oddity"を流すの禁止、を閣議決定してほしい。 もういいかげん。
で、ここの冒頭の説明があとの展開にぜんぜん繋がってこないところもすごい。きっと何部作かあって、うんとあとになって効いてくるのかも、とか、はじめに全体のスケールを見せてびびらせておくのが重要なのかも、とか思ってあげる。

そっから先もあんまよくわかんなくて - 見るならちゃんと見ろ - アバターをよりひょろひょろにした系のハッピーそうな星の人々が突然現れた艦隊に襲われて、やられる直前にそこの姫みたいなひとが電波を飛ばしたらそれをキャッチした電波野郎が休暇中のValerianさん(Dane DeHaan)で、同僚のLaureline (Cara Delevingne)と宇宙に探索に出かけて、そこから先はいろいろ絡まれて巻きこまれて - もうあんま憶えていないやばい - 大変なの。

とにかくValerianさんは任務遂行とかよりもLaurelineさんと結婚したくてしたくてしょうがないらしく、最初のとこからいきなりプロポーズして、難所や危機を潜り抜けたりするたびにねえ結婚してくれる? ばっかり言うので、そういう野郎がろくでなしのぽんこつだってことは映画120年の歴史でも散々描かれてきたのにそっから更に数百年経ったあとの宇宙の果てでもそういう三文結婚神話がはびこっていることに愕然として、そんな宇宙なら一回ぜんぶ潰しちゃったほうがいいわ、て強くおもった。

えーとあと、最大の問題はValerianさんのどこがどう凄腕なのかぜんぜんわかんないとこかしら。最初のアロハシャツがよくなかったのかもしれないが、逃げ足だけはやたら早いけど銃の腕が特に凄いわけでもなさそうだし土壇場でめりめり超能力だすわけでもないし、なにかと彼をかばう軍の上層部とかまるで最近の日本政府みたいだったわ。あーあんなクソ共と比べちゃいけないわね。

ええーとあと、途中でValerianさんを助ける酒場の歌姫役でRihannaさんが出ていて、でもこいつはほんとはBubbleていうタコクラゲみたいなやつで、元々タコクラゲなのになんでいちいちわざわざRihannaの恰好しないといけないんだよかわいそうじゃないかこのタコ! て思った。

そういう変な動物がいっぱい出てくるなか、物語のカギを握っているらしい手のひらに乗っかって震えながら真珠のうんこをまき散らすアンギラスの子供みたいなやつがいて、こいつだけほしくなった。けどなんか全体にどれもこれもポケモンみたいな造形なのね。 どうせならポケモンの実写版やればいいじゃん、とか。

あと、こっちにもEthan Hawkeが出ていた。 宇宙ポン引きの役で、どっちにしてもなんかいいかんじ。

あと、ついバタリアン、て読んじゃうのよね。

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