7.07.2017

[film] Howard the Duck (1986)

5日の夕方(21時過ぎまで明るいと線引きがむずかし)、Prince Charles Cinemaで見ました。
これも"Kramer vs. Kramer"とおなじく、昔見たやつの再訪。

ここの映画館では、たまにCinematic Jukeboxていうのをやってて、名画座の特集上映なんかからは漏れがちで、でもとつぜん、そういえばあんなのあったよね、って、なんかいきなりむずむず見たくなったかも、ていう衝動 - 音楽でもよくある - を拾いあげて単発で上映してくれるの。 ここの地下にリクエスト用の黒板があって、チョークで書きこんでおくと上映してくれる、のかもしれない。

見逃したので痛かったのはJohn Carpenterの"Big Troublr in Little China (1986) の70mm - でももうじき"The Thing"の35周年記念やるよ - とか、Michael Mann作品6本オールナイト(とってもつかれそう)"Michael Mann-A-Thon"とか既に何回かやっている21時間ぶっとおしの"The Ultimate Harry Potter Marathon"とか、もうじきやる"Teen Movie Pyjama Party"(6本連続)とか、こういうの見てるとまだまだ名画座にやれることはいっぱいあるよね - あんま儲かるとは思えないけど - て思うの。

これもそんなような1本で、1回きり上映なのに客は30人くらいしかいなくて - みんな同年代よね - 全員前のほうにびっちり行儀よく座ってた。
わたしはこういうバカなのが大好きなバカなので、公開時に何回か見て、Thomas Dolbyのサントラ - Prefab Sproutがやってもおかしくないくらい、だんぜんいいんだから - まで買って、まだどっかにあるはず。 下敷きもあったかしら?

最初のタイトル、"Howard: A New Breed of Hero" て出るのでなにこれ? と思ったら、"Howard the Duck"の評判がさんざんだったのでヨーロッパでは名前変えたのね。 でも、これだって相当...

あひる(て書くとなんか変だな)のHowardは、あひるの星でふつうのあひる民として暮らしてたのになんかの光線に捕まって地球のクリーブランドに落ちてきて、売れないバンド- Cherry Bomb - のBeverly (Lee Thompson)に拾われて、Beverlyがこれどうしよう、って研究所に連れていったら、Howardはなんかの実験が滑って間違って落っこちてきたらしいことがわかって、そしたらそこの博士(Jeffrey Jones)にも - こいつはちょっと前にシカゴでFerris Buellerに散々痛めつけられて校長クビになったはずなのに - 宇宙の変な化け物が乗り移ってきて、大騒ぎになるの。

実験のミスで地球におっことされたいっぴきのアヒルが実験を引き起こした張本人とバトルしてついでに地球を救う、それだけなんだけど、あまりにてきとーで身勝手がすぎるというか、巻きこまれてもとの星に戻れなくなったHowardがかわいそう、というか。
音楽も衣装も髪型も、おろおろ頼りなく叫んでばかりのギーク - Tim Robbinsも、これのあとに"Some Kind of Wonderful" (1987)ていう青春映画の傑作に出るLea Thompsonも、ここ数年、TVとかでバカにされがちなエイティーズのエッセンスがみっしり詰まっているのだが、別にいいんだもん(こればっかし)。

これ、Marvel Comicsがベースになっている最初期の1本で、へんな光線に乗っかると空間に穴があいて異次元間を渡ることができる、とか、目とか手からへんなびりびり光線を出してものをぶっ壊すことができる、とか、最後に親玉みたいなでっかいやつがでてくる、とか、もう元に戻る/戻すことはできないんだ、とか、最後瓦礫の下で死んじゃったかなー、とこわごわのぞいてみると実は生きてた、とか、人間以外でも流暢な英語をしゃべることができる、とか、結局地球を救うのはふつうの人間じゃないやつら - とか、いま我々があたりまえのように受け容れているMarvelモノのフォーミュラは30年前に一式揃っていたことがわかる。 やっぱりHowardは、あの狂暴なアライグマがいるチームに入れてあげるべきだと思うのだが。

Paddington熊はこれに近いけどちょっとだけちがうのよね。 ペルーは同じ地球なのよね。
ImmigrantとAlienのちがい。

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