11.25.2016

[film] Caught (1949)

10月30日の夕方、NFCのUCLA映画テレビアーカイブ特集で見ました。
この特集のチラシのカバー写真になっていたやつ。『魅せられて』。

売れないモデルのLeonora(Barbara Bel Geddes)はモデル学校でマナーの勉強とかしながらどっかで大金持ちに拾われたりしないものかしら、て子供のころから夢見ていて、しぶしぶ出かけたパーティでセレブの超大金持ちSmith Ohlrig(Robert Ryan)と出会って、お金儲けにしか興味がない彼は幸せな玉の輿を夢見ているLeonoraをおもしろがって結婚してやろうじゃないか、てすることにしたら、メディアは花婿の側ではあの女嫌いが! て騒いで、花嫁の側はシンデレラストーリー! て騒いで、とにかく大きな話題になる。

でも結婚してみるとSmithは鬼のように冷たくて殆ど家にいないし、いるときは犬のように絶対服従を強いるし離婚は認めないっていうし、うんざり嫌になった彼女は家を出てダウンタウンの貧乏町医者Larry(James Mason)の受付で働きはじめる。 町医者は絵に描いたようないい人で魅かれていくのだが、彼女がちょっと家に戻ったとこでなんでか彼女は妊娠してしまい、それをダシにSmithは別れるんなら子供は渡さないからな、とか言ってきて底なしの地獄が見えてしまうのだが ー。

ふつうだとここから血みどろの修羅場展開になってもおかしくないのだが、そっちのほうにはいかなくて、ひたすら威圧的で高慢ちきでおっかないひと、ひたすら純朴に愛を求めるひと、ひたすら人助けのことしか考えてないひと(医者だし)、の3者のエモが織りなす典型的だけどゴージャスなメロドラマになって、決着のつけかたも含めてものすごく納得できてしまうドラマだったの。

とにかくSmithのLong Islandにある豪邸のとてつもないでっかさ(天井のバカ高いこと)とその空間をフルに使って倒れたり崩れたり地団駄ふんであたふたする人々の描写がすばらしい。 特に薬がきれてがらがらどっしゃんと崩れ落ちたSmithを遠くから眺めるLeonaraの遠さ・冷たさに戦慄する。 震えおののきながら「行け! トドメをさすのは今だ!」てつい。

それにしても、Robert RyanとJames Masonの対決、どっちもうまいし爬虫類だしすごいったら。役柄逆にしてもよかったかも。

今年のRSD Black Friday、あんまりかなあ。 Big StarのThirdって、いったい何回出せば気がすむんだよ。

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