7.13.2018

[log] July 13 2018

12日の昼前、在英日本国大使館ていうところからメールが来て、13日にトランプの訪英に抗議するデモがあるので「安全確保に努めるように」とあって、当日のルートとかがご丁寧にリンクしてあって、デモにはどっちみち行くつもりだったのでわざわざ教えてくれてありがとう、だった。

そのメールに直接そうは書いていないけど、危険だからデモには近寄らないように、みたいな書きっぷりで、なに言ってやんでえあの提灯フグがのさばって国境越えて来ることの方が世界にとって10000倍危険だわ、って思ったのと、昨年の2月に訪英しそうだったときにウェストミンスターでの抗議デモに行って、散々文句いって撃退したのにのこのこやって来るとはいい度胸だナメてんのかおら、って。

13日金曜日の午後は仕事でLondon Bridgeの方にいて、4時過ぎくらいからうずうず落ち着かなくなって4:30くらいにもう我慢できねえ、って地下鉄でトラファルガー広場に向かった。ほんとは着替えて行きたかったのだけど、そんなことも言ってられない。

昨年2月よりもすごい人出で、みんなそれぞれ好き勝手な格好(夏祭り?)で、思い思いいろんな手書きのプラカードを手に楽しそうで、雰囲気はすごくよくて - こっちのデモはほんとに雰囲気いいのよ、警察が出張って弾圧モードで危険なのは日本のやつよ -  プラカードを見ていると、しみじみあのブタやろうはこんなにもいろんな言葉や絵(すごいのが多い)や風船で底の底まで嫌われているんだねえ、って感動した。 で、ここまで言われてもカエルのツラでしぶとく辞めないからここまで行っちゃうんだなあ、って。

広場は人で埋まっていて暑いので池のとこにもじゃぶじゃぶ入ってて(いいなー)、その上のNational Galleryのあたりまでびっちりで、壮観だった。赤ん坊に子供から老人まで、いろんな人種の人たち、そして壇上で次々にスピーチしていく人たちもそれをそのまま反映して、パレスチナのひと、シリアのひと、メキシコのひと、アメリカのひと、ムスリムのひと、トランスジェンダーのひと、ラップのひと、環境活動のひと、どれも力強くてかっこよくて、スピーチ慣れしているのかな、と思ったけど、ちがうの。 みんな必死で切実なんだよ。

なんで英国の人たちが(そして日本人の自分が)アメリカの大統領について、その訪英についてこんなにも抗議するのかというと、レイシストでミソジニーでホモフォビアで環境を壊して自分たちの権益のためにはなんでもして、要するに橋をかけるのではなく壁を作って世界を分断した、それを大国の政治のトップにいるガマガエルがおおっぴらにやった、そのやり口があまりに酷くて勝手なのと、このヒキガエルが分断してぶっ壊そうとしている世界は、いま我々が暮らしている世界だからなの。だから黙るわけにはいかないの。 「みんなアメリカを嫌っているから行進しているんじゃない、アメリカを愛しているから行進しているんだ」

だからみんな自分の生きて立っているそれぞれの場所から、彼のやっていることは絶対におかしい、許されることではない (なんで子供を檻にいれて平気でいられる?)、とMartin Luther King Jr. やJames Baldwinの言葉を引いて、連帯しよう、Stand ByではなくStand Upしよう! って言うの。

そのスピーチの熱狂がいちばん盛りあがったのは、やはりJeremy Corbynが登場したときだろうか。すごい人気なんだねえ、だった。 明快で力強いスピーチの動画はネットにあがっているので見てみてね。

日差しが強すぎて目が回ってきたのと足が痛くなってきたのと夕立が来る気がしたので、途中で抜けたのだが、よいライブに行ったのと同じかんじで、すこし元気になった気がした。

それにしても、ここまで嫌われているやつの腰巾着でご機嫌とりまくって尻尾ふってばっかりの自分の国の首相(名前もタイプしたくない)って…  しばらくは英国でいいや。

夕立は久々にみごとなのが来て、雷もばりばりで、いいなー夏だなー、だった。

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