1.05.2018

[film] Brigadoon (1954)

2017年の映画、最後の1本。 12月30日の午後、BFIで見ました。

この日の午後は、Prince Charles Cinemaで“The Shop Around the Corner“ (1940) - 『桃色の店』 - の35mm上映、ていうのがあって、これ大好きなのでどっちにするか散々悩んだのだが、“Brigadoon“のほうも35mm上映で、まだ見たことなかったのでこっちにした。

MGMのミュージカルで、Vincente Minnelliが監督でGene Kellyが歌って踊るんだから悪いわきゃないし、これで幸せになれないんだったらどっちみち明るい新年なんてぜったい訪れてくれないんだから。

ストーリーはシンプルで、NYの仲よしビジネスマンふたり - Tommy (Gene Kelly)と Jeff (Van Johnson)が狩りでスコットランドの山奥に行ったら霧で道に迷って、気がついてみるとそこは地図に載っていない山郷 – Brigadoon、だった。 どーん。

Tommyはそこの村娘Fiona (Cyd Charisse)と一瞬で恋におちて、村人たちみんなとも幸せなひと時を過ごすのだが、この村は100年に1回しか現れない、この村の1日が他の世界での100年、ていう時空が歪んだところにあって、Jeffはもうそんなのいいから帰ろう、って言って、一度はFionaとここに残ることを決めたTommyも諦めてNYに戻るの。(Jeffなんてどうでもいいじゃん、てさんざん思った)

でもNYの乱痴気騒ぎの日々に戻ってみると思いだされるのはBrigadoonの楽しい日々のことばかりで、Tommyはもうこんな生活やめやめ、ってスコットランドに戻ってみる。 問題はBrigadoonがもう一回出てきてくれるのか、だったのだが、そいつは割とすんなり現れて、Fionaも待っててくれて、村の古老が言うには「信じていればどんなことでも可能になるのじゃよ」ということで、めでたしめでたしになって、終わるの。 (観客みんなぱちぱちのしゃんしゃん..)

とにかくなーんのひねりもないストレートなやつで、Ansco Colorの孔雀みたいにゴージャスな色彩ときれいな歌と踊りにうっとりしていればよくて、そういうもんなのだろうなー、だからBrigadoon! なんだろうなー、くらい。

なんとなく、坂田靖子の漫画 - 隠れ里もの - みたいで、特に最後の、待ってましたわ! みたいに思いっきり踏んばって飛び出してくるFionaのシルエットは素敵ったらなかった。
リメイクするんだったらTommy役はAdam Sandlerしかいないのではないか、と思ったのだが、”La La Land”のふたりにやらせてみてもよいかも、とか。

こうして2017年の映画はおわって、おうちに戻ればとっても見慣れたお片づけの山が現れて、これはこれで100年経っても変わらないなんかだよねえ、てしみじみした。

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