少し戻って、またホラー映画。
3日の水曜日の晩、Prince Charles Cinemaでみました。
The Final Girlsていうグループが企画した1回きりの上映会。
2017年のSandanceでも上映された4人の女性作家によるホラー短篇オムニバス。
The Final Girlsて、初めて知ったのだが、"Exploring the intersections of horror and feminism"をテーマにいろんな上映会をやってて、サイトを見るとセレクションも含めてなかなかかっこいい。
https://www.thefinalgirls.co.uk/
怖がりなのでホラーはほんとうに苦手なのだが、4人の監督のうちひとりはAnnie Clark (St.Vincent)さんで、彼女の初監督作であるからにはこれは見てあげなければ、になった。
4つの短篇間にストーリーとしての関連はないが、各篇の間にSofìa Carrilloさんによるちょっとゴスでダークなお人形アニメが挟まっていて、そのじっとり湿ったかんじもよいの。
The Box
監督はJovanka Vuckovic. 原作はJack Ketchumの(たぶん・どれも)後味わるいやつ。
子供ふたりとママが電車で帰宅中、変なおじさんが持っていた箱の中味を見てしまった息子のDannyは、その後で普段の挙動はそのままなのだが食べ物を一切受けつけなくなって、彼からその秘密を耳うちされた娘もパパも同様になって、衰弱してやがてみんなしんじゃうの。 それでひとり残されたママは..
The Birthday Cake
監督はAnnie Clark. 原作は彼女とこの後の短編の監督でもあるRoxanne Benjaminさんの共作。
娘の誕生日の朝、部屋で背広を着た状態で夫がぐったりしんでいるのを発見したMary (Melanie Lynskey)は、めちゃくちゃ動揺しつつも娘とかみんなを悲しませたりびっくりさせたりしてはいけないと死体の夫に着ぐるみとかを被せたりして平静を装おうとするのだが.. (...無理よね)
配られた冊子(Final Girls製作)には監督のコメントとして、ホラー映画はおっかなくてたまんなくて、眠れなくなるとか書いてあるのでおいおい、なのだが、ふつうのホラーよりはブラックコメディふうにしてみた、と。
で、狙ったところは “Weekend at Bernie’s” meets “Who’s Afraid of Virginia Woolf?” なんだって。 なるほどそんなかんじ。
インテリアとか衣装の色遣いのセンスはさすがで、あと瞬間の出音の強烈さ、けたたましさは言うまでもなくおっかないプロの仕事でした。
Don't Fall
監督はRoxanne Benjamin.
キャンピングカーで砂漠だか山だかのほうに遊びに来た男2名、女2名が砂壁に描かれた模様のような影のようなのを見ちゃったらその夜、闇の向こうからなんかがやってくる。 今回の4作のなかでは一番古典的なお化けがでてきてきゃーぐざぐざー、のやつだった。
Her Only Living Son
監督はKaryn Kusama.
"Rosemary's Baby” (1968)にインスパイアされたというシングルマザーと成長して言うことを聞かなくなり始めた息子のお話で、息子が同級生の女の子の爪を引き剥がしたというので謝罪モードで学校に行ってみると先生たちの態度が変で明らかに息子を畏れて崇めている。 この子はひょっとしたら... ていう。
終わってからSkypeで監督のひとり、"The Box"を作ったJovanka VuckovicさんとのQ&Aがあった。
燃えるような真っ赤な髪で今回のアンソロジーを作っていった経緯をさくさく話していってすごくかっこよかった。
(ホラーつくるひとって怖いものなさそうでかっこいいよねなんか)
DVDは本日8日にリリースされた、はず。
5.08.2017
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