14日の晩、Leicester Squareでみました。
こっちのTV、チャンネルもよくわかんないのでだいたいBBCとかつけているのだが、ひとつ、"Film4"ていう制作会社がやっている映画チャンネルみたいのがあってたまに流している。 13日の晩に帰宅してつけたら"Never Been Kissed” (1999) の最後の10分くらいをやっていて、もう何度も何度も見てるのに固唾をのんで見守ってしまい、わーよかったねえ、てさすがにびーびーは泣かないけど軽くべそかいて、そうか14日はValentine's Dayか、ということでどれ見るか悩んだけっか、これにした。
他の候補にあったのはSouthbankでの"Brief Encounter" (1945) -「逢びき」のフルオーケストラ付き上映とか。
映画館に向かうとき、夕刻の闇のなか背広姿の男共の影が教会の前の空き地にわらわら群れているのでなにかと思ったらみんな花束を買っているのだった。チョコ屋も男だらけだし、やっぱしこうあるべきよね。
で、20時の1回きりの、30周年記念上映ということで、シアターの前には風船がいっぱい飾ってあって、あの恰好をした男女(顔はぜんぜん似てない)によるくじ引きコーナーがあったり完全にカップル向けのイベントになっていて帰ろうかとおもった。 のだが、とにかくみる。
これの公開当時、映画館では見ていなくて、だいぶ後になってTVでつまんで見た程度だったの。
だって、”Ghost” (1990) 前のPatrick Swayzeなんてただの馬の骨以外のなにものでもなかったし、Jennifer Greyはただのフェリスの妹でしかなかったし、我々(ってだれ?)のいろんな軸足の8割はまだ英国のほうを向いていて、アメリカの「きったないダンス」なんてそもそもがまんならなかったのよね、当時の感覚からすると。 だがしかし、その後もこの映画はある種の強迫観念のようなかたちで特定の世代の脳に巣食って虜にしつづけている(ように見える)し、最近の映画だと"Heartbreaker" (2010)とかもろだったし。
63年の夏 - えええこれ63年のお話だったの? - NYの北、Catskillの山荘にきたお金持ち一家の娘,
ベイビーとそこの裏方でみんなを楽しませるダンスのトレーナーをやっている貧しい男ジョニーが出会ってダンスを教えたりするようになって、それぞれに困難とか面倒な事情があったりするのだが、最後の最後はしゃんしゃんになる。それだけなの。
なにがすばらしいって主演のふたりのまっすぐの真剣さと適度にぎらぎらしたとこだよね。 あとJennifer Greyのふわふわの髪と裏になんもなさそうなさらさらーの笑顔と。
まだBeatlesが少女たちを解き放つ前、ダンスっていうのは男性がリードして適度な距離とスペースを保って、という「社交」のためのものであった頃の、ああでもなんか我慢できないの、ていうぎらぎらがストレートに出ていて、だから展開に多少の無理があっても全く気にはならない。 いけ! くっつけ! やったれ! と拳を握りしめて見守るしかなくて、彼らはそれに見事に応えて宙を舞う。 そういうのをみんなでいろいろ確かめあって見つめあう映画で、それだけだけど、それで十分ではないか。
来年公開が正式にアナウンスされた(て前口上で言ってた)Kenny Ortegaによる新”Dirty Dancing"、Jennifer Lawrenceと Bradley Cooperのあれでいいじゃん、とか思っているのだが、どうなるのかしらねー。
で、帰宅してTVつけたらFilm4チャンネルで”Ghost”が始まったところだったのでひえーかんべん、と思って、BBC Oneにしたらこんどは”Pretty Woman” (1990) やってた(... そのまま見ちゃったけど)。 (どっちも1990年の映画なんだね)
それにしてもなんなのこの国。
2.16.2017
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