戻ってきてしまいました。
JFKに着地したのは木曜日の18時くらい、そこから夕方&小雨のひどい渋滞を乗りこえてホテルに入ったのが19時半過ぎ、荷物置いてPorchettaでサンドイッチとかを買ってそろそろ並ぶか、と映画館の外に出来ている行列を目がけて行ったら館内に既にじゅうぶんな列はあって、みんなカーペットに座ってだらだら過ごしているのだった。 ここの行列はThe Twilight Sagaの時にも経験していて、ここだけじゃなくてアメリカのってだいたいそんなもんなのだが、いったん門が開くと順番なんて関係なくみんなてきとーになだれ込んでぐじゃぐじゃ、というのが毎度のパターンで、今回も誰になんと言われようと横は見ないで前方目がけて突進して、とりあえず席はとる。
Ep1のときよか、コスプレのひとはあんまいなかったかも。年寄りも多いが子供もそれなりにいる。 ディズニー映画だしね。
予告で”Independence Day: Resurgence”がかかって、Jeff Goldblumが出てきたところで大歓声があがる。
そうじゃろうそうじゃろう。
見ました。 ネタバレするしないとか、そう気になるとも思えないような内容で、プロットとか登場人物の配置についてはほぼぜんぶ想定していた通りで、それはEp1がでた時にこんなに狭いスコープとか血縁の枠でこのサーガは展開するんだー、と軽く失望したのの続きなので、あんま驚かない。それはディズニーランドの新しいアトラクションが、すごいこんなの経験したことない! という感嘆と、ああこれこそがディズニーなんだわ! という安心感を同時に与えるのと同じようなもので、フランチャイズかくあるべし、ていうことなのだと思う。 ごめんなルーカス。
というわけで、前の"Star Trek Into Darkness"で、多くのファンに「こういうStar Trekを見たかったんだ!」と言わしめた(ということになっている)JJAが監督に入った今作も見事にそういう出来になっていて、どこかで見たような惑星の風景、どこかで聞いたような台詞、どこかにあった宿命の出会いとか父殺しとか、などなどがこれでもかこれでもかと 、Ep4からEp6を正しく継承するのはこれだ、と言わんばかりにいろんなものが、反復される。 既視感とかじゃない、正確になぞられている。
(R2-D2が黙っちゃったのはもういーかげんにしろ、ってあきれたんだと思う)
見事な代理店仕事。 JJAってオタクのココロをもったクリエイター/プロデューサーと言われているが、基本はそういうのをぜんぶひっくるめて引き受ける有能な代理店さんなんだと思う。だからメディアは彼と彼の作品を絶賛するし、彼のきりっとしたポートレイトと一緒に彼を持ちあげておけば大抵の紹介記事はできあがってしまう。 オタクだって文句いいようがないらしいよ、とか。
こういうオタクのツボもきちんと押さえた盤石のメディアミックスが経済的な成功を導くのは見えていて、だから誰もかれもがヒステリックに熱狂してこれに乗らないのはバカだ、くらいになって、じっさいにどっかのバカがNYに飛んだりしている、と。
もちろんそれだってすごい才能に違いないだろうからいいんだけどさ、なんかもうちょっとびっくり箱があってもよかったのでは、とか、映画としての座りの悪さ、みたいのはあるよね。
Ep4が最初に出てきたときの、ぽんこつがらくたSFにクラシックのドラマツルギーのミックス、あそこにあった新鮮な驚きが蘇るかなあ、と最初の予告が出たときに期待したものじゃったが…
悪くはないと思うよ。CGのクオリティは当然のようにすごいし、みんな一生懸命走り回っているし、中途半端なキャラ(じゃーじゃー... )はいないふうだし、はらはらどきどきも少しはあるし。 でもなあ、あのチャンバラはない - ライトセーバーの達人がいない世界なのはわかるけど、あの撮り方はないんじゃないか、とか、全部の戦いを終えてレジスタンスが戻ってきた場所って、千葉とか埼玉の河原の土手みたいにしょぼい風景じゃないか、とか、あのラストショットって、TVドラマの終わり方だよねえ、とか、いろいろある。
Ep4から6までのストーリーが、シーケンシャルに流れていったので割と自由だった分、Ep1から3というのはEp4から6に至るまでの経緯や謎を明らかにせねばならない使命を負っていて、その縛りがなかなか面倒だった気がするのだが、今度のも同じような謎謎をいっぱい背負い込んでいて(例. Hello Gigglesの77 Questions参照)、Ep6からEp7までの間には相当いろんなことがあったらしい。 その謎解き - なぜEp7はEp4ときれいな相似形を描くのか - ひょっとして円環の時間か? - なんてのも含めてほしいものだ - と覚醒したForceの行方が交錯/並走するであろうEp8は相当に面倒くさいことになりそうで、どうしようか、と今からなんか不安だ。 メディアはこれらの謎をダシに煽りまくるのだろうなー。
Adam Driverはとってもよかった。 ReyのDaisy Ridleyさんも悪くないけど、ちょっと泣きすぎ。砂漠であんなに泣いたら水分がもったいないよね。 John Boyegaさんは”Attack the Block” (2011)そのままのかんじだったけど、いいの。
うん、でも楽しい冬のお祭りだったよ。
12.22.2015
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