8日の火曜日の晩、渋谷で見ました。
いったん世界がなんかで滅んだあと - というしょっぱなからまたかよ、のお話しなのだが、崩壊後に新しく作られた世界では、人々は紙みたいに白く綺麗なおうちに住んで毎朝錠剤のまされて、門限も決まっていて、言葉遣いからなにから監視されてて、国だか世界だかの境界はあるんだかないんだか - 知らされていなくて、ぜんぶモノクロなの。
そういうところで学校を卒業するなかよし3人組 - Jonas (Brenton Thwaites)とFiona (Odeya Rush)とAsher (Cameron Monaghan) がいて、卒業のセレモニーで彼らはひとりひとり職業を言い渡されて、それに生涯従事する決まりになっていて、その呼び出しでJonasは最後まで居残りになって、やがておまえはThe Receiverをやるのじゃ、と告げられる。
The Receiverってなに? というと"The Giver"ていうのがいて、それは町のはずれのでっかい家に住んでいる世捨て人のようによれよれのJeff Bridgesで、どうやら過去の歴史のいろんなのを次の代に伝えるような役割らしく、The GiverはJonasにいろんなビジョンとかイメージとかを見せて、Jonasは楽しいのでもっともっと、になって世界はカラーに変わっていくのだが、当然やがて悲惨なやつもでてくるので試練なのと、知れば知るほど、自分の暮らすモノクロの世界は本当の世界なのか、なんかおかしいんじゃないか、境界の向こうにはなんかあるんじゃないか、とか思い始める。当然の帰結として。
ここから先はみんなもどこかで見た展開で、おっかない統治者(Meryl Streep - なんか楽しそう)が出てきて、家族はそんなことやめなさい、て言って、警察に行った友達は敵になって、でも彼女はついてきてくれて、追っかけっこがあって、追いつめられて、などなどなど。
The Hunger GamesでもDivergentでもMaze Runnerでも、こんなふうな若者向けのディストピアばっかしなのはもちろん現実の、じつぶつの世界観や厭世観の反映としてある部分はあるのだろうが、それって勘弁してほしい、て思うところがある反面、ひょっとしたらそれなりに健全な反応なのかも、と。 少なくとも、そばにいたいよう、とか、つながりたいよう、とかめそめそべたべたしている日本の若者映画のかわいそうな「症例」に比べればまだ。 この映画のなかでも過去の陰惨な災禍とかのアーカイブ映像に続いて、各国各地の民衆のデモ映像が流れ、Jonasがそうだ戦わねば! て目覚めるところがあって、そこはどう考えても正しいのよ。 煽られるのは。
あと、The Giverが腐ってしまった原因として、初代Receiverである娘のTaylor Swiftを失ってしまった、ていうのがあって、そりゃ廃人にもなるよねえ、Taylor Swiftを失くしちゃったら。
9.30.2015
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