13日の土曜日の夕方、"Suzanne"の後で新宿に移動して見ました。 IMAXで。
冒頭、メインと思われるGeorge ClooneyとBritt Robertsonさんがこっちを向いてチェックチェック、てかんじで、なんでこうなっているのか説明しよう、とかやってくれるので、そんなに悲観するような事態にはなっていないらしい、ということがわかる。
まずは64年、NYの世界万博で、子供時代のGCと思われる彼 - Frankが発明コンテストみたいのに自作の空飛びマシンを持ち込んで却下され、でもそれを横で見ていた女の子からTマークのバッジを渡されたらその後、ありえない、妙な経験をする。
そこから現代、Casey (Britt Robertson)は夜中に家を抜け出してNASAの宇宙航空機の廃棄工場に向かい、ドローンとかを使って(こらこら)、廃棄作業を妨害しているらしい。やがて彼女は警察に捕まって、釈放されるときにどこからか現れたあのバッジを手にする、と突然周囲の景色が一変するのでびっくりして、あれこれ調べていくうちにあの女の子と、それら(バッジと女の子)を追っかけるようにして怪しい黒服の連中がくっついてきて、やがてその辺の事情をぜんぶ知っているらしいFrankの居処に導かれていって、世界の運命をかけた冒険がはじまるの。
バッジによってスイッチングされるあの世界がなにで、だれがどういう使命とか目的に基づいて作ったのかはあんまわかんなくて、ただ急いでなんかなんとかしないと世界は滅びてしまうのです、というのはわかって、設定としては"Maze Runner"とおなじようなかんじで、とにかくCaseyがんばれ、なんで彼女なのかというと彼女は夢と希望を決して捨てないよいこだから・・・
経験豊富なよい大人と万能ロボットと「よいこ」が悪と破滅の道から世界を守る、ていうのは大昔からあるフォーミュラで、それをありがちな善と悪のロボット大戦みたいな露骨な形でださずに、フリップする二重世界のなかに描きだしたのも悪くない、のだが、それを作ったのがディズニー、となるとなんとまあ、とか思ってしまう。
世界が不況になるとうちの収益もやばくなるし、そうすると子供たちも疲弊して明るい未来はなくなってしまうのです! ていうとってもわかりやすいマーケティング戦略。 YES! それ故にこそ我々はディズニーをもっともっと愛するのです! という一定数の声まで計算済みのような。
というところまでいじわるく押さえた上で見れば、割とよくできている - ディズニー・クオリティ - と言えないこともないが、おなじ裏世界モノでいうと、"Escape from Tomorrow" (2013)のほうだよねえいまは、とふつうに思う。
あと、こういうキリスト教の世界観に基づいた理想郷と選民思想はやがてWorkしなくなる - Tomorrowはなんとかなってもあさってがきたらやばくなる - てもういいかげんわかってるよね?
あー だから、”Tomorroland” なんだね。 はいはい。
とにかく夢と希望を語る、そこに誘導しようとするその語り口が饒舌すぎていちいちうざいしださいよね、と80年代初の子供は思ってしまうのだった。
果たしてこの役にGeorge Clooneyは適役だったのか、というのも少し。 失われた子供時代への怨念抱えこんだまま老いてしまったマッドサイエンティストがあんないい人のままでいるだろうか、とか。
あっちの世界にはレコード屋も古本屋もない気がする。 それなら行かない。
6.21.2015
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