14日の日曜日、アンスティチュの思春期特集で”Love At First Fight”の前に見ました。
2003年は日本にいなかったので、映画そのものもぜんぜん知らなかった。
大阪の小学6年の男の子セイは、授業で朗読している際にとつぜん「おしる」(英語字幕では”Juice”)が出てしまい、以降思春期もんもんどまんなかの日々に突入し、周りはだれがだれを好きだ嫌いだでわーわーしていて、そんなある日京都の祖父祖母の家に行ったときにナオコていう娘と会ってひとめぼれして、がむしゃらに彼女を追っかけはじめるのだが、彼女は中学2年生でいろんなギャップがありすぎて挫折と後悔のしまくりで、じゃあどうするんだ、になるの。
こういう思春期発情系て、ガキっぽいしやかましい印象があってあんま好きになれないのだが、これはまじめにひとりじたばたしているばかりなので、なんかよかった。
ふたりの距離、年齢の差(彼女のがおとなだし明らかに強い)、ふたりが見ているものの差、お互いがお互いを知らない、なんといっても自分の風貌(...ラスカル)では彼女がそんなにときめいてくれない、などなどから総合するに、ここは諦めて身をひくのがおとなってもんだ、と自分のなかの「大人」はいうだろう。 幸いなことに自分の周囲は自分が片想いしたことも失恋したことも知らないだろう。
でもそんなのいやだ、と。 なんかやっぱしどうしても疼くものがあるし、ここで「ごめん」て下を向いて通り過ぎるのは納得いかないんだ。 ていうセイの寡黙な、でも力強い決断が彼を押し出す、ペダルを踏みこませる。 衝動と予感と思考のあいだで目がまわって、でも誰も出口がどこにあるのか教えてくれないし。 しょうがねえんだよ、ごめんな。
結局なにがどこでどう落着するのかしないのかわからなくても、ラストの自転車で笑いながら突っ走るふたりの絵があるので、一過性の熱病であってもぜんぜん構わないの。 いいなー。
しかし関西では「おしる」とかって、親も含めてあんなにお祭り大騒ぎするもんなの? へんなの。
音楽は大友良英さんで、この時期の彼のサントラだと”blue” (2001)ていうのもあったよね。
これもさわやかな自転車映画で、当時トライベッカで見たなあー。
6.24.2015
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