27日月曜日の晩、Sunshine Landmark Theaterでみました。
館内でなんかイベントがあるらしく、入り口にカメラのひとがいっぱい来ていた。
そこらじゅうに角をはやしたDaniel Radcliffeのポスターがいっぱい貼ってあったので、もう少し待っていたらハリー・ポッターに会えたのかしら。
(これね → http://youtu.be/98hTPftXo6M )
60-70年代に実在した米国のジャズピアニスト、Joe Albanyについて、彼の娘Amy Albanyの手記を元に映画化したもので、彼女は映画のExecutive Producerもやっている。(他のExecutive ProdにはAnthony Kiedis、Fleaなど)
始まったところからJoe Albany (John Hawkes)は既によれよれのピアノ弾きで、周辺に出入りしているのは薬売りぽい怪しげな連中とか、壊れたような人たちばかりで、ふらっとヨーロッパに行っちゃって、またふらっと戻ってくる、そんなやくざな父をやさしく見守る愛らしい娘(Elle Fanning)がいて、時間が進むにつれてJoeはどんどんやつれて荒んでいって、全体としては暗くよどんだトーンなのだが、おばあちゃん(Glenn Close)とか娘が出てくるとこだけ、なんかよいの。
RHCPのFleaさんがトランぺッターの役で出ていて、ふたりでセッションしたりするとこもあるのだが、セッションしたりライブしたりの音楽そのものはあんまし出てこなくて、あの時代の音楽を取りまいていたいろんなのをジャズみたいな散文調、いろんな煙のむこう側に浮かびあがらせてみる。 でもそういう光景と埃っぽいバーに打ち捨てられたようなピアノの音が合っていて、すてき。
最後まで悲惨な修羅場がやってくることはなくて、ずっとこのトーンのままでしんみり終るの。
監督のJeff PreissさんはBruce Weberの"Let's Get Lost" (1988)の撮影をしていたひとで、まさにあそこのChet Bakerみたいな、壊れて石のように固化していくミュージシャンの立ち姿を美しくもなく生々しくもないふうに撮っている。
John Hawkesの野良犬のぎすぎすさ加減はいつも通りでよいのだが、Elle Fanningさんのほうは、ろくでなしの父親に振りまわされるかわいそうな娘、の呪縛からいいかげん解放されるべきだと思った。 不憫でならねえ。
彼女とボーイフレンドがじゃれあうとこで流れるボウイの”Golden Years”のとこだけ別世界になったり。
11.05.2014
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