11.11.2014

[film] Love Affair (1939)

31日金曜日の晩、帰国直後であたまも身体も使い物にならないもんだから京橋のMOMA特集でみました。

「邂逅」で(めぐりあい)とよむの。
Leo McCareyで、"An Affair to Remember" (1957)のおおもと(両作とも監督はLeo McCarey)だと聞いたら行かないわけにいかないわ。

ヨーロッパからNew Yorkへ向かう客船に金持ちのプレイボーイのMichel (Charles Boyer)が乗ってて、しかも婚約したばかりだというので大騒ぎで、そこでたまたま出会ったTerry (Irene Dunne)にも婚約者がいて、それで安心したせいか会話はころころ楽しく弾んで、途中で立ち寄ったMichelのおばあちゃんの家でもしんみり楽しく、かけがえのないひとときを過ごしてしまったものだから、とっても別れ難いかんじになってしまい、船を降りるときに6ヶ月後にまだ未練があるんだったらエンパイアステートの天辺で逢いませう、て別れるの。 ほんとに運命とか縁とかがあるんだったらぜったい巡りあうはずよね、て互いの連絡先も告げずに。

6ヶ月後のその日、浮かれてよそ見していたTerryは車に轢かれて病院送りになっちゃって、Michelはずっと屋上で待っていたのに結局彼女と会うことはできなくて、さあふたりはこれきりになってしまうのか? なの。

いっときでも、本当に好きになったひとを諦めることってできるのか、諦めさせないなにかって、なんなのか、とか。 で、だんことして諦めないのは映画を見ている我々のほうなんだよね。

最後のとこ、クリスマスの晩、TerryとMichaelが彼女の部屋で再会してお話しするとこは、最初のたどたどしく、しらじらしいところから頭が爆発しそうになって最後の最後でやっぱし決壊して泣いてしまうの。 おばあちゃんの礼拝堂での本当に美しいお祈りのシーン(あそこ、ほんとにきれいでさあ)が蘇ると、もうだめ。 神様なんてやっぱしいるんじゃねえかなんの魔法だこれ、とか思うの。 

"An Affair to Remember"の時のCary GrantとDeborah Kerrが神々しいくらいに決まっていたので、こっちのふたりはどうかしら、とか始めは思ったし、疲れもあったのかIrene DunneがたまにAmy Poehlerに見えてしまったりもしたのだが、ぜんぜんだいじょうぶだった。 Cary GrantとDeborah Kerrじゃないみんなにだって、クリスマスには起こることが起こるんだよ、て。


あーあ。John Greaves, 行きたかったよう。
“The Song”とか、やったのかなあー。

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