日曜日、"Drinking Buddies"のあと、まだ時間があったので同じシアターで滑りこみで見ました。
今年のSXSW Film FestivalでAudience Awardをとった作品。
このフェスの受賞作品というと、あのすばらしい"The Myth of the American Sleepover" (2010)を思いだすが、この作品も同様の爽やかな印象を残す。
周囲に適応できない子供〜未成年たちを長期的に隔離・治療するのではなく、短期間預かって緩めに集団生活をさせている施設で働く20代のGrace(Brie Larson)の日々を描く。
同僚のMason (John Gallagher Jr.)は恋人でもあって、彼らはカウンセラーでも治療師でもなく、逃げ出そうとする子供を連れ戻したり、子供同士の小競りあいを収拾したり子供たちの傍にいて見守っているような役割なの。
隙があると脱走しようとする子、なにかとつんけんつっっかる子とか、当然のようにいろんな子達がいるなかで巻き起こる問題に大人たちが対応する、というよりも、同じような過去をもつ(ことが後で明らかになる)彼らが少しの時間差で並走していく、そのぎこちない走りっぷりを追う。 "Short Term"ていったいどこからどこまでをいうのだろう、とか。
新しく入所してきた自傷癖のあるゴス娘Jayden (Kaitlyn Dever)とGraceとのエピソードがよくて、引き取りにきた父親が虐待している疑いがあるからと連れ戻しに彼女の自宅まで乗りこんでいく、そのエモの激流が自転車をぶっとばして車のフロントガラスを叩きつぶす。かっこいいったら。
「がんばれ」とか「だいじょうぶ」とか「そばにいるから」とか、そういう目線の映画は目を逸らしてしまうのだが、これはそうではなかった。 GraceとJaydenのある夏の出会いと、その他あれこれのじたばたを。
Graceの目の強くてどっしりしていること。Brie Larsonさんて、"Scott Pilgrim vs. the World"とか"21 Jump Street"とかの軽めの役が多い気がしていたのに、こういうのもできるのかー、て。
すんばらしい強さ、Jodie Fosterになれるわ。
音楽(by Joel P. West)は既成曲を使わず、静かで穏やかなアコースティックで、夏の陽射しにとてもよく合っていて、これもいかった。
この国の政治、メディア、スポーツ界、なにもかも改めてだいっきらいになった。なにがめでたいのか、お祝いなのか、ぜっんぜん理解できないし理解したくもない。
7年間。 今年たくさん鳴いていた蝉が産んだ卵が孵って再び地上に出てくるまで。 彼らがちゃんと地上に出て来れるとよいね。
George W. Bushのいた、あのしんどかった8年間よりは短い。 でもこんどは自分ちのとこだからな、だんぜんしんどいわ。
9.08.2013
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