28日の夕方、日比谷で見ました。 もう終わってしまいそうだったし。
Joe Wright & Keira Knightley組によるクラシック文芸モノとしては『高慢と偏見』の次。
だーかーらー Keira Knightleyはちがうとおもうんだけど、というそもそもの印象 - (高慢と)偏見があるのであんまし乗り切れない。 もちろん、小説と映画はべつもので、映画は映画として見るべきなのはわかっているのだが、原作を読んでいるときにぞわぞわ襲ってくる高揚感を映画に求めてもそういうのが来ないのは確かなの。 映画は衣装も景色もきれいきれい(淀川長冶ふう)で、ほわーんと見ていれば終わってしまって、それはそれでよいこととしたい、のだが、なんかぶつぶつ言いたくなるのはどうしたものか。
原作の冒頭にあった『幸福な家庭はどれも似たものだが、不幸な家庭はそれぞれに不幸なものである』ていうラインと、アンナが自死するときの『これで誰からも、自分自身からものがれられる ~ 神さま、わたくしのすべてをおゆるし下さい!』は、ぜったいに外してほしくなかったのだが、全体の設定を舞台の上にひょい、と上げてしまったせい(脚本はTom Stoppard)で、地上約いちメートルくらいに浮きあがった、いつかどこかのお伽話になってしまった。
そういうふうに見せたっていいんだろうけどさ。ぶつぶつ。
そりゃ、問答無用のクラシックだし、いろんな取り方はできるんでしょうけど、自分にとってはあんま性格よくないアンナがおしゃべりと空回りを繰り返しながら破滅に向かって突っ走っていくエモ小説で、サントラはThe Smithsを延々流し続けたいくらいなのだが、そうではない、というひとだっている。 たぶんアンナをKeira Knightleyにした時点でこうなっちゃったんだろうなー。とか。
衣装とあのへんてこなダンスはよかったです。
5.03.2013
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