いくつか飛ばして書きやすいやつから。
5/6の月曜日、連休最後の日、イメージフォーラム・フェスティバルでみました。 今度は新宿のいつものあそこで。
ハーバードの感覚人類学研究所(なんだろ、英語だと、Sensory Ethnography Labだって)に所属するふたりが撮った作品で、NYのIFCでは結構長いこと上映していた。
北大西洋の沖合で漁をする船の周囲に極小カメラを取り付けて、そこに映りこんだいろんなのをランダムに編集したようなやつ。 ナレーションなし。 音楽なし。 船員の会話はなに言っているかほとんどわからず、船中の機械音が絶えずじゃりじゃりわんわん鳴ってて、海中のこぽこぽ音、カモメの声、そういうのばっかし。
映像は殆ど夜中か夜明け、カメラは船と海の境目にもいたりするのでずっと暗く、なにが映っているのかよくわかんないのもあるし、紀行モノのTVの漁師船のようなほのぼのしたところは全くない。 むしろ漁業船の底にうごめくインダストリアルな冷たさと厳しさがずっとある。たまに船員の姿も映るが魚とかカモメとかと同目線上に置かれている。
大自然の驚異系の映像もほとんどなくて、床いっぱいにぶちまけられた大量の深海魚が口からハラワタを吹き出しながらでろでろ、でろでろと船の揺れにまかせてこっちに寄ってくるとことか、エイからエイヒレを切り出すとこ(ほとんどスプラッター)とか、絶えず機械と肉と多量の水分がせめぎあい、その周りをハエのように鳥が飛びまわっていて、それをハエの目で見るかんじで、あんまし気持ちよく感動できるようなのはない。 おもしろくなくはない、けど。
自分たちがおいしーとか言って食べているお魚はこういうところから来るんだ、みろ! とかいうことよりも、魚肉食とその産業の背後にある営為のぐろぐろした(映像としての)暗さと混沌にふーん、となる。 でもこの映像が、例えば人類学の領域にブレークスルーをもたらすほどのものになりうるのかというと、どうなのかしらー。
『リヴァイアサン』は、海の怪物で、ホッブスの本ともスチームパンクSFともあんま関係ない(と思う。ホッブスのほうは少しはあるかも)。
なんとなく、出てきた映像を見て、なんかゴスっぽいじゃん、とか言って付けてしまったのではないか、とか。
5.11.2013
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