5.03.2013

[film] アツカマ氏とオヤカマ氏 (1955)

28日の昼間、シネマヴェーラの特集『復活!!久保菜穂子』で見ました。 
リハビリ第一弾がちょっとおもいかんじだったので、もう少しかるくて楽しいかんじのを、と探してこのへんを。

東京のスクーター会社の営業に工場から新しく着任してきたアツカマ氏(渥美謙太郎 - 小林佳樹)とそこの部長のオヤカマ氏(大宅鎌太郎 - 上原謙)の攻防を描く。

アツカマ氏はずけずけ厚かましくてずうずうしくて、でも営業の仕事はできて、オヤカマ氏はいつもがみがみやかましくて、週に3日は自宅でカレーを食べないと気がすまないの。
(ほかに、営業はぜんぜんだめでクビになるウラガナ氏 - 浦賀兼彦 ていうのもいる)

で、営業成績が振るわない東京支店のためにアツカマ氏が走り回って、ついでにオヤカマ氏の娘(久保菜穂子)まで手に入れて、業績もよくなってめでたしめでたしなのだが、ずうずうしくて声のでかい奴がそのまま勝っちゃうだけなのであんまおもしろくない。 けど、元は漫画だというし、サラリーマン・コメディなんてどうがんばってもこんなふうにしかならないのかなあ。 
軽くていいんだけどね。ぜんぜん。

小林佳樹は茫洋としていてそのまま歩いていると結構不気味なのだが、そのナリで堂々と厚かましいのでちょっと嫌なかんじがして、それなのにみんなにモテてしまうのが腑におちなかったり、チョビ髭生やした上原謙は二枚目だけじゃなくてこんなお茶目な役だってできるんだから、と変に張りきっているのがみえみえで、メインふたりのキャスティングはなんとなく微妙なのだが、支店長役の森繁の、鏡に向かって銀座のマンボ(なにあれ?)を歌って踊るその不気味さにすべてが吹きとんでしまう。

でも、会社って楽しいところじゃん、て思えてしまうところがねえ ...
(そう思いたくないらしい)

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