10.04.2011

[film] Restless (2011)

金曜日の晩から雨が降りだして一挙に寒くなり、当然のように風邪はよくならず-

滞在が延びて最初に浮かんだのがNJでのATPだった。(去年もそうだったねえ、たしか)
前日に見たら、土曜日のチケットはまだ売っていた。 $118。
会場であるAsbury Parkへの交通をみたら、電車で約2時間以上。 向こう発の終電が12:01発で、2時過ぎ着 ...  いろいろ考えて諦めました。 

それから金、土、日と、New Yorker Festivalもあったのだった。
けど、これはこれでスケジュール組むの面倒だし、Stand-byでいちいち並んではらはらしたりがっかりするのもなんなので、きれいに諦めた。

なので、最後の土日はおとなしく映画をみることにしたの。

最初のがGus Van Santの新作、"Restless"。
もうマンハッタンでは1館のみになってしまっていた。

他人のお葬式に参列するのが好きな青年(Henry Hopper)がおなじような女の子(Mia Wasikowska)と出会う。

彼は両親を事故で失っていて、自分も臨死体験をしていて、なんでか、日本軍の特攻兵(加瀬亮)- 幽霊だよね - の友達がいたりする。

彼女のほうは、脳の病で長いこと生きられないのがわかっているの。

こんなふたりが出会って、仲良くなって、そして、ふたりにとってはわかっている/わかっていた別れがくる。

ストーリーとしては、これだけ。
"Last Days" (2005)でも描かれた蜉蝣のようにはかない、でも確かにそこにあるふたつの生をスケッチしていく。
"Restless"とは、生も死もない - 時間的にも距離的にも - 止むことなく流れていくそれぞれの思いとその有り様のこと、なのかもしれない。 死はRest、ではない。生もまた。 
"gerry" (2002)のソフト版、と言えないこともないかも。 

ただ、この辺の死生観(という呼び方には注意が必要だが)て、こっち(アメリカ)のひとには通じるのかしら、とか。
日本兵が出てくるところとか(なんで英語をしゃべる?とか)、最後に彼が恋人にあてた(でも出されることがなかった)手紙とか、日本人にはなんとなくわかるのだが。

日本兵は、四月怪談の弦之丞とおなじ位置づけかねえ。

とにかく主演のふたりが爽やかでよくて、ふたりがいろんな着せ替えしてじゃれあっているのを見るだけで、それだけでいい。和服を変なふうに着てても許す。

Mia Wasikowskaは"Never Let Me Go"のCarey Mulligan とおなじくらい素敵だとおもった。

エンディングで流れるのがNicoの“The Fairest of the Seasons”。
この曲は"The Royal Tenenbaums" (2001)でも流れたねえ。 お別れと旅立ちの-。

エンドロールの最後に小さく "In memory of Dennis Hopper"と出る。
Henry Hopperは、彼の息子さんだったのね。

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