2.18.2011

[film] Porky's (1982)

企画したやつ出てこい!てかんじだが、BAMのCinematekで"Grass & Ass" - 「はっぱとおしり」 - という小特集があって、2本だけ、晩の2回だけ、上映されていた。

初日(15日)が”Cheech & Chong's Nice Dreams” (1981)で、2日目(16日)が"Porkey's" (1982)。
どちらも35mmのNew Print。

なんでこの2本が選ばれたのか?、しかもNew Printで?  
なんの説明もないのでひょっとしたらなんかのシンジケートとか秘密結社の符牒とか信号かもしれず、だとしたらおおごとなので、念のため行っておくことにした。

もちろん、なんも起こらなかった。 映画にでてくるSlacker達の30年後、みたいな風体のおじさんおばさんたち(含.じぶん)数十名が、どこかしら後ろめたい目をしてたむろして、うつろに笑っていただけだった。

(でもひょっとしたら、チーチー&チョンのほうでなんかあったのかも。 ← ねえよ)

"Porky's"、公開当時はみていない。
だって生まれていなかったんだもの。(殴打)

えー、たぶんそのころは大学に入ったばっかりくらいで、映画を見るお金があるんだったらレコード買っていた。 ていうか、お金が入ったらレコードか本にしか使わなかったので、映画に流れる余裕はゼロだったの。

しかも、当時の評判だとくだんない、しかもそうとうくだんない、と聞いていたので行く必要もないか、って。
いまは、仕事でへろへろになった晩の9時すぎに、わざわざBrooklynまで下りてって、$12払って見るわけさ。 どっちもどっちで、どっちみちバカだわ。

寝ても覚めても女の子とやることしか考えていないガキ共のお話し、て当時は聞いていた。
それはたしかにそうだったのだが、それ以上に、おはなしはとっても豊かで楽しいものだった。

やりたいが故にあれこれ手をだして、結果、大人たちに傷めつけられたり騙されたりしてきたガキ共の復讐、というのがベースにあるの。 
ここには、なんでやっちゃいけないんだよ、やらせろようー、という魂の叫びと、大人ってずるいよやりたいようにやりやがってさ、ていう怒りの拳の、ふたつがあるの。

Porky'sていうのは、場末のヌードクラブで、それは子供たちにとって憧れであると同時に、へたしたら恐い大人にぼこぼこにされて痛い目にあう、おっかない場所でもあるの。 それはセックスとおなじような通過儀礼とか象徴のようなものとしてあって、子供たちはみんなで協力して団結して、悪い大人をやっつけるのと同時にその場所を解体して、結果、彼ら自身も解放されて、大人になる。

もちろん、みんながみんな悪い大人というわけではなくて、よい大人もいるところにはいて、彼らを導いてくれる。 女の子達も(一部のおばさんを除いて)、ゴールのところではちゃんと待っていてくれる。

きれいによいこにまとまりすぎてないか? というかもしれないが、これが50年代のハイスクールのお話しであることを考えるとなんか許せてしまうのよ。 いいよね、って。
で、更にこれが80年代初という(別の意味で)おめでたい時代に描かれた50年代であった、ということもね。  ”Back to the Future” (1985)なんかもこの枠に入るよね。

シャワー室のところの鷲掴みと、そのあとにおばさんが職員室でわーわーいうところは死ぬほどおかしい。
とにかく出てくるはなしの9割以上、本人以外にはそれがどうした? ってやつなのね。

SATCのSamantha - Kim Cattrall - が、ほとんどSamanthaの役そのままで出ているのにもびっくら。 50年代からずうっとここまできているのだとしたら、ほとんど妖怪の域だよね。

ガキ共のしょうもないエロ話しだからしょうがないのかもしれないが、ここにひとりでも素敵なおんなのこが出てきたら断然違ったかもしれないのだがなあー。 かえってぼけちゃうかー。

おもしろかった。 けど、やっぱしなんでいまごろやったんだろうね。

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