2.01.2011

[film] The Mayor of Hell (1933)

長くなりそうなので、いったん切りました。

"Upstream"が終わって外にでたのが6時20分くらい。次の映画が7時からで、ライブは映画が終わってからダッシュしないとやばいかも、だったので晩ご飯を食べておくのだったらこのタイミングしかない。

なので、試しに5 Napkinに入ってみる。
ここはバーガースタンドではなくて、テーブルで食事するとこなのでひとりで入るのは気がひけたのだが、とりあえず入ってみる。 そしたら案内されたテーブルの両脇はどっちも同じ映画見てた人たちだった・・・

で、いつものこってりした5 Napkin BurgerではなくていちばんシンプルなChuck Steak Burgerにしてみて、これを20分でがぶついて、すぐに出る。 それでも、すんごくじゅうぶんおいしかった。 だから危険なんだってば。

7時からの映画は、"The Mayor of Hell" (1933)。 監督はArchie Mayo。

シアターの入口のおばさんがチケット切りながら「...The Mayor of Hell... 地獄の市長がなにしてくれるっていうのさぁ?」 とかぶつぶつひとりごと言ってておかしかった。

上映前に館員のひとから、この作品はpre-Code時代の傑作のひとつで云々、という説明があって、そのあとで客席から"pre-Code"ってなあに? という質問がとんだ。
とその瞬間、その館員のひとがものすごい早口で年代も含めてべらべらべらべら、で、「いじょう、一分間映画史講義でした」 と。 全員「おぉー」(拍手喝采)。 プロってすごいねえ。   

リストアもプリントもLibrary of Congress - 国会図書館ね - によるもの。
あそこはすごいんだよー、って館員のひとも言っていたが、たしかに、おっそろしくきれいなプリントだった。

どっかの町の不良少年5人が悪事でとっつかまって裁判にかけられて州の矯正施設に送られるの。
そこでは意地悪な所長が看守たちと一緒になって子供たちをがじがじに支配してて、そこにどうみても元ギャング、のJames Cagneyが政治的はからい、かなんかで副長官として送りこまれてくるの。

施設内の異常な空気に気づいた彼は、そこの女医さんと一緒になって(一目惚れしてそのついでに)改革してみようと試みる。
所長に暇をだして館内の看守とか警備員をはずして、子供たちの自治に任せるように彼らのなかから市長とか警察署長とか財務長官とかを任命してやらせてみると、子供たちがはっきり変わって活き活きしてくる。

でもJames Cagneyも、彼は彼で昔のしがらみだのなんだのでトラブル起こして、姿を隠さなきゃならなくて、その隙に前の悪所長が戻って、前みたいな圧政をはじめるの。

とーにーかーく、おもしろいよう。
描写がやばい、とかえぐい、いうよりも話のなりゆきとして、これはなんかあってはいけないかも、というのがpre-Codeなのだとしたら、まさにそうとしか言いようがないのだが、話としてはスリリングで、目が離せない。

特に圧政にぶちきれて立ちあがった子供たちが暴動を起こして悪所長を追い詰めていくところの勢いとか、すごいったらない。

俳優さんもさあ、James Cagneyはいつものパワフルなとこは当然よくてすごくて、あとは不良少年のリーダーのFrankie Darroの面構えとか、判事役のArthur Byronとか。

今週金曜日の晩の"The Match King" (1932)も、pre-Code時代の必見の一本、だと言われた。
だからそんなような必見があとどれだけあるのよ?

0 件のコメント:

コメントを投稿

注: コメントを投稿できるのは、このブログのメンバーだけです。