21日、土曜日の夕方、CurzonのAldgateで見ました。新しい映画みるの久しぶり。
予告を見たときは”Widows” (2018)みたいな女性たちの復讐譚、集団犯罪モノかと思ったのだが、ちょっと違った。2015年にNew York Magazineに掲載された記事 - "The Hustlers at Scores" by Jessica Presslerが元になっている、と。
2007年、NYのストリップクラブで働くDestiny - Dorothy (Constance Wu)がいて、あからさまなアジア人蔑視とか上前撥ねに耐えながら、一緒に暮らしている祖母と娘を養うためにがんばっていて、ある日Fiona Appleの“Criminal”にあわせて踊って札束まみれになっているRamona (Jennifer Lopez)を見て、なんてかっこいい(実際かっこいいし)、ってぽーっとなっていると向こうから声をかけてくれて、話を聞いてくれたり踊りを教えてくれたり、買い物にまで一緒に行って、仲がよくなっていく。
と、そこから2014年に飛んで、素面のDorothyはひとりElizabeth (Julia Stiles)と対面で話しをしていて、机にはレコーダーがあるので取材かもしれない。話は2007年と2014年の間をピンポンしながら、Destinyはなぜそこでそうしていろいろ話しているのか、Ramonaとの間に何があったのか、を追っていく。
Ramonaの舎弟のようになってふたりで営業していると客の羽振りもよくお金もいっぱい入ってきたのだが、リーマンのあれでWall St. 方面からの客が途絶えるとしょっぱくなり、しょうがないのでカモ男を見つけて酔っ払わせてちょっとクスリ(記憶をなくすやつとハイになるやつの混合)も盛って、れろれろのところでクレジットカードをすいっ… てやるとおもしろいように儲かって、職場のMercedes (Keke Palmer)とかAnnabelle (Lili Reinhart)もシスターに加えて、繁盛繁盛って更にcraiglistで仲間を募って広げていくと当然あれこれ起こるようになりー。
カウンターでカモ野郎を釣ってふたりで盛りあがってきたところで、「あ、シスターズがきたわ」って言うと奥から3人がじゃーんて登場して寄ってたかって乱痴気に、そういうシーンが何度か繰り返されるところがおかしくて。やられた人からするとおもしろくもなんともないのだろうが、本当にああいうことが繰り返されていたってことよね。ああいう世界、どこかにまだあるんだろうねえ。
この場合、被害者は男性だけど、やっぱりクスリ盛られるようなスキだらけの態度で来たほうが悪いんだよね? ね? 叩くのがすきな人たち?
“The Wolf of Wall Street” (2013)が男の側から見たあの時代の狂騒を描いていたのに対して、こちらはあの狂騒の波をひっかぶった女性たちを描いている、のだが犯罪そのものの動機やありよう、を掘りさげるというよりはその軸になったセックス産業に生きる女性たちのSisterhoodを描いた、という方が正しいのかしら。 金とか名誉とか見栄とかそういうことではなくて、彼女(Ramona)がそこにいて、一緒にやろうって言ったから、って。なので、なんか肉々しさがなくて、爽やかなかんじすら漂ってしまったりして、そこはよかったかも。 (プロデューサーにはWill FerrellとAdam McKayの名前もあって、つまりは) でも爽やかとは言っても、”Magic Mike” (2012)のそれともちょっと違う。 土地の違いもあるのだろうか。
Constance Wuが時折浮かべる頼りない子犬みたいな表情と対照的にJennifer Lopezは女王としかいいようのない貫禄で踏ん張って立ってて、すばらしいったらないの。”Out of Sight” (1998)の彼女とか大好きだったのだが、ここの彼女もかっこいいよう。
音楽はさっき書いた”Criminal”の他にJanet Jacksonの”Contorol”とかLordeの”Royals”とか、Scott Walkerの”Next” - 監督が好きなんだって - なんかも。
9.24.2019
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