11日、火曜日の晩、Picturehouse Centralで見ました。
Mindy Kalingさんが脚本書いて出演もしている待望のコメディ・ドラマ。おもしろいよう。
Late Showって、米国独自の文化だと思うのだが、東海岸だと23時からNewsがあって、その後の23:30くらいからだいたい1時間、ホストを中心にゲストとのトークとか軽い余興とかがあって音楽ゲストが締める。一昔前だとCBSでDavid Lettermanが、NBCでJay Renoがやってて、最近だとCBSはStephen Colbertで、NBCはJimmy Fallonで、寝る前にへらへら笑ったり音楽聴いて痺れたり(ゲストすごいし)、これを月~金の晩に見て土曜日はSNL、ていうのが割とふつう(だと思う)の会社員の帰宅後の生活で、番組ごとに性格も違うので視聴者層も違っていて、わたしはずっとDavid Letterman見てて、今も出張で行くとJimmy Fallonは見る(だいたい途中で寝ちゃうけど)。 こいつらがたまにすごく恋しくなったりする。 (英国にもJames CordenとかGraham Nortonとかトークショウはあるけど、やっぱ米国のそれとはちょっと違ってエンタメショウの色が濃いかんじ)
Katherine Newbury (Emma Thompson)はそんな長年続いている深夜のトークショウのホストで、固定客はいるけど最近の視聴率の伸び悩みとかライタールームに男性しかいないこと(女の女嫌い)を言われたりしたので、やりゃいいんでしょ、みたいに投げやりに女性ライターを入れることにして、そうして面接に来たのがペンシルベニアの化学プラントで品質管理をやっていたMolly (Mindy Kaling)で、ライター経験なしだったのだが、とりあえず数入れておけばいいか、程度で採用されて、男性ばかりの部屋に放りこまれ、パワハラ炸裂(ライターを名前ではなく数字で呼ぶ)のKatherineとの間で孤軍奮闘していく話と、Katherine自身にも若手コメディアン(Ike Barinholtz)に交替する話が持ちあがったり、病に苦しむ夫(John Lithgow)のことがあったり。
Non-Whiteでその世界での経験もないMollyは、新鮮なネタが枯渇して下り坂で女嫌いのトークショウホストを蘇らせることができるのか、ていうのが中心で、これってノリとしては80-90年代に割とあったようなお仕事サクセスコメディのそれのようで、あんま新鮮味はないのだが、はじめに衝突があって、でもなんとか踏んばって、先が見えたと思ったらぜんぶ潰れて、でも... みたいな王道の展開を小気味よいコメディに纏めあげてしまったMindyさんは改めてすごいと思った。
現役の女性トークショウホストとしては誰もが知っているEllen DeGeneresさんとかがいて、そういう最強の人たちがいることは承知の上で、彼女とは全く異なる深夜枠番組の司会者の像を作ってみせて、それをEmma Thompsonさんは、あたしよあたし、みたいに颯爽と細やかに演じてみせて、スキャンダルの危機を乗り切るところなんて息をのむしかないの。なんてかっこいいことかしら。Katherine NewburyもEmma Thompsonも。
ふだんいろんな人に囲まれて慌ただしくて強くて元気だけどちょっと緩むと裏ですぐめそめそして、という”Love Actually” (2003)の彼女みたいなKatherineの横にMollyがいる、その絵だけでとにかく最強なふたりのかんじ。
それにしても、ライタールームにいるライターの人たちって本当に大変そうだよね。ネタは新鮮じゃなきゃいけないしマンネリもだめだし、寝る前に不快にしたらだめだしPCはもちろんだし、録画とはいえ事故にも備えないとだし、それを毎日やっているなんてさー。
そして“I, Tonya” (2017)や“BlacKkKlansman” (2018)で最凶(高値安定レベル)のぼんくらを演じていたPaul Walter Hauserさんがライタールームにいるの。 それだけですごいチームだわ、って。
人事とかパブリシティとかであたま抱えている会社はMindyさんに相談したらきっとたちどころに解決してくれるのではないかっていう気がする。
6.17.2019
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