低気圧と湿気があまりにしんどくてねむいのでこっちから先に書く。
19日、日曜日の夕方に新宿でみました。なんとなくー。
黒沢清の映画は黒沢清のプロみたいな書くひとがいっぱい書くので、ここではどうでもいい感想とか書いてつっこんでみるだけにする。
きもちわるいものがとってもきもちわるく、おっかないものがどこまでもおっかなくて、おもしろかった。
冒頭、警察で犯罪心理系の刑事をしている西島くんは取り調べ中に致命的なヘマして自分も刺されちゃって、物語はその一年後、彼が警察を辞めて大学で教える職を得て、妻の竹内さんとふたりで郊外の一軒屋に引っ越してきて、というところから。
新たな隣人となった香川くんのところに挨拶に行っても見るからに変でやなかんじ、ていうのと、大学の同僚が未解決事件簿みたいのを作っているのを見て、暇だし「趣味で」未解決の一家失踪事件に首つっこんでみる、ていうのが、並行していって、とにかくとっても気持ちわるいかんじになるの。
なにが気持ちわるいのかというと、隣人があんな変だったら、ていうかどっから見ても笑っちゃうくらい変なんだから関わらなきゃいいのに、チョコあげたりシチュー持っていったりしてるし、事件で痛い目にあって警察辞めたってのに捜査ごっこみたいのを止められずに現場までのこのこ出かけいくし(暇かよ)、そこにかつての同僚(東出くん - 君も暇なの?)を巻き込んじゃうし、犯人ていうのは3分類されて、未解決のはたいてい混合型のやつで、つまりわかんないのだ、とか得意そうに言ってるし。要はあなたなにひとつきちんと対応したり解決したりできないでしょ、それじゃだめでしょ、みたいなことを端からぜんぶやり続けて、そうしたら案の定ふたつの気持ちわるい事象は鍵穴のでこぼこみたいに合わさってとってもひどいことが見えてくるので、自業自得でぜんぜんかわいそうじゃなくて、なんか違和感が残るのだが、これって犯人を捜す、あるいは恐怖の出処を探す、謎を解くサスペンス・ミステリーとして見ようとするからで、そっちいっちゃだめでしょ、の方に憑かれたようにふらふらと寄っていく主人公たちの挙動とか現れる仕掛け設定とかはホラーのそれなんだよね、と、そういうふうに見ておけばおもしろいのかも、ておもった。
郊外の変なかたちに入り組んだ家 - 家とか、失踪後に廃屋になった家とか、がらがら重い鉄の扉とか、半端にはみでたカーテンとか、リビング?のビニールの仕切りとか、上へ上へと上がっていくカメラとか、注射針とかホルマリンとか竹内さんのデス声絶叫とか、気持ちわるさがきりきり滲んでくるホラーだよね。 あとは斧とか鋸さえあれば文句なし。
あと、ここに出てくる人の輪には誰ひとりにも近寄りたくないかんじ。
背後に御用心、が続いたので、あそこではわんわんがぜったい襲いかかる、と思ったのになー。
あそこだけ残念だったなあ。
そのたなんとなくつっこみどころとか ;
・シチューが余ったので食べてください、じゃなくて多めに作ったから食べてください、ではないのか?
・東出くんも笹野くんもなんでひとりであそこに入っていくの? 一緒に行ってくれるひといないの?
・あの人、お父さんじゃありません、なんて言われたらそこでまず警察、じゃないのか?
・川口さんの記憶はなんでいきなり、だんだん戻ったの? なんで彼女が喋ると周囲が暗くなるの? しんでるの?
それでもおもしろいし、おっかないよ。
続編は『Too Creepy 正直の隣人』。こんどは正直すぎる隣人のせいで痛い目にあうの。
Seth Rogenの”Neighbors”と同様にシリーズ化してほしい。 ぜったいあたるとおもう。
6.24.2016
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