10.04.2015

[film] St. Vincent (2014)

中野で”Wet Hot American Summer”を見たあと、まあ確実に無理だろうけどひょっとしたら(願)、ひょっとしたら(祈)、と京橋のサミュエル・フラーの当日券を求めて移動してみたのだが、入り口入って2秒でなにいってんのあんた? みたいにあっさり門前払いくらって、しょうがないのでそのまま日比谷にしょんぼり歩いていってこれ見ました。

『ヴィンセントが教えてくれたこと』

うん、ヴィンセントが慰めてくれたよ。

飲んだくれの無頼漢、荒れ放題のVincent (Bill Murray)んちの隣に越してきたMaggie (Melissa McCarthy)とOliver (Jaeden Lieberher)の母子がいて、病院で仕事をしているMaggieは忙しいからOliverの子守りをVincentに頼んで、Vincentはガキなんて大嫌いなのだがお金がほしいから引き受けて、転校したばかりでいじめられているOliverを助けたり、Oliverになんか助けられたり仲良くなっていくのだが、やがてVincentの過去も含めたいろんなことがわかってきて、そのうち彼は不摂生が祟ってぶったおれて、などなど。

他にもVincentの傍にいる妊婦で娼婦のNaomi Wattsとか、Oliverの担任の神父Chris O'Dowdとか、やばそうなちんぴら金貸しのTerrence Howardとか、脇も素敵で、なんか昭和の長屋人情ドラマみたいなかんじなの。 タイトルは「聖ヴィンセント」だしね。

最後はわかりきっているのだが、あそこでBill Murrayがなんかネタやってくれると思ったのにな。
久々にBill Murray節が炸裂しそうなのは”Rock the Kasbah”だねえ、とこないだ予告見ておもった。

ところで、Melissa McCarthyがあんなしっかり者の母親を真面目に演じているのもびっくりだったが、Oliver役のJaeden Lieberherくんは、”Aloha”でも同じようにやたら利発で理屈っぽい子供を演じていて、そこでの母親はRachel McAdamsだもんだから、Melissa McCarthyとRachel McAdamsのギャップを埋める父親の遺伝子とはどんなもんなのだろうか、とかぼんやり思った。

あと、ポイントは白豚猫のFelixね。 部屋があんなに汚いのに猫だけは白くてまるまる、と。

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