5.06.2014

[film] The Amazing Spider-Man 2 (2014)

26日、土曜日の晩、六本木でみました。 3Dで。

えーと、こんなもんかあ、くらいだった。

Peter Parker (Andrew Garfield)とGwen (Emma Stone)は大学を卒業して、いっぱいべたべたしたいんだけど、前作のGwenのパパ(Denis Leary)の死と彼の遺言(Gwenには近づくな)がこびり付いててあんまうまくいかなくて、Gwenは自分の進路の模索を始めて。

Peterのパパへの想いもあるし、Mayおばさんのことも気にかけなきゃいけないし、でも敵はElectro (Jamie Foxx)とかメカ犀 (Paul Giamatti)とか、旧友のHarry (Dane DeHaan)がGreen Goblinになっちゃったり、いろいろ出てくるし、メディアへの露出も気にしなきゃいけないし、忙しいけどがんばれ自分、がんばってます自分、なの。

監督のMarc Webbは、基本的にはエモのひとだから(偏見です)、映画におけるエモなんて第三者によっていくらでも翻訳しほうだいなところもあって、ひとによってはわかるわかる、だったり、ひとによってはそんなもんかあ、になってしまうことも多い。

ElectroにしてもHarryにしても、なんでそう簡単に沸騰点にいってSpider-Man憎し憎しになってしまうのか、Spider-Manにしてもなんであんなに軽々復活して糸びゅんびゅん飛ばせるのか、みんなエモたっぷりだから、と言われたらそうですか、て返すしかない。

Peterの行動の基軸にいるのが死者 - 既に死んじゃったパパとママ、Gwenのパパ、など、もう会うことはできない人たちで、彼らは彼の視野の端々に現れて彼のエモを揺らし、彼を動かしていく。
Sam Raimi版のSpider-man (2002 - )がその第一作のラストで開き直りのようなかたちで明確に宣言していた”With great power comes great responsibility”ていうのとはちょっと違うの。
今作の最後のほうで起こったことがこの後の彼にどういう影響を及ぼすのか、いや及ぼすに決まっているのだがまだわかんないの。 その若者っぽい不透明で不安定なわけわかんなさをコミックのヒーローものに持ちこむことについて、これから賛否あれこれ出てくるのかもしれない。 べつにいいと思ったけど。 漫画なんだし。

しかし、Peterの部屋のポスターあれこれ  - アインシュタイン、アウンサンスーチー、アントニーニ “Blow Up”、ラモーンズ、Velvet Underground、ボウイ “Low”、”DOGTOWN and Z-BOYS”、などのプロファイルと、ベッドでのおばさんとのもろ「フェリス」なやりとりを見てしまうと、やりたかったのは青春映画のほうなのかなあ、とか思ってしまう。 家族の前ではふつうのよいこで、裏では大暴れする街のヒーロー、ていう。 べつにいいと思うけど。

Andrew GarfieldとDane DeHaanのふたり、この絵面はなんかいいかも。
ふたりでたっぷり涙と鼻汁を流して頬をすりあわせていただきたい。

音楽はHans Zimmer調が例によってがんがん。 こないだの(あんまエロくなかった)ミランダ・カー表紙の英国版GQに彼のスタジオとインタビューが載っていたのだが、このひと、Bugglesでシンセ弾いていたのね。それにThe Damnedの”The Black Album” (1980)のシンセも彼なのね(こいつだったのか…)。

あと、NY1のPat Kiernanさんがいっぱい出ていてうれしかった。

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