こっちから先に書きます。
3日の晩の22:00、ホテルの裏のシネコンで、最初の回に見ました。
冒頭、画面の右端からシャトルが現れ、やがて3人の宇宙飛行士が船外活動をしているのが見えて、そこに衛星同士の衝突の連鎖で飛び散った破片が散弾銃となって襲いかかり、船外で修理をしていたエンジニアのRyan (Sandra Bullock)の命綱がぷつんと切れて宇宙のまんなかに放り出される - ここまで、何分あったのかしらんがワンカット(たぶん)。
重力から解き放たれて360度ぐるんぐるんに回ることができるカメラがやってくれる曲芸 - このへんの技術が可能になるまで4年待った - てNew York誌には書いてあったが - にまずあっけにとられるのだが、ここから先は、計90分の、怒濤のローラーコースターだった。
音はない、重力もない、温度はうんと暑いか寒いか、でも時間は流れるし、軌道上で暴走をはじめた機器の破片はびゅんびゅん飛んでくるし、ヒトは生きていていずれは死ぬかもしれないけど、宇宙のまんなかでは死にたくない、そんなRyanの死にものぐるいのたたかいがぐるぐるまわり続けるカメラと、Ryanのヘルメット越しの目線と視界(よくない)を中心に描かれる。
無重力が怖いひと、無音に耐えられないひと、暗闇がだめなひと、ヘルメットの密閉感がだめなひと、ひとり取り残されるのがだめなひと、パニックの波状攻撃がだめなひと、はたぶんほんとうにほんとうに怖いと思うし、宇宙飛行士なんてなりたくなくなるよねえ、とおもう。 これと比べたら"Space Cowboys" (2000) のTommy Lee Jonesのがまだ幸せだったほうかも。
博物館とか学術機関が作る科学映画とは違って、これはやはり映画のどまんなかで、中盤以降、ほんとにやばくなったあたりからのほとばしるエモはすばらしい。ただ、Sandra Bullockがどんなにいきんでエモっても、たったひとりなの。
そしてGeorge Clooneyも見事で、これがGeorge Clooneyとしかいいようがないすばらしさなの。 見ればわかる。
それにしても、へんてこエモ/エロ映画 - "Y Tu Mamá También" (2001)を作ったAlfonso Cuarónがなんでこんな映画を撮りたいと思ったのだろう、おもしろいねえ。
エンドロールのThanksのとこにGuillermo del Toroの名前があった。 "Pacific Rim"のエンドロールにはCuarónの名前があったし、なかよしなんだろうな。
あと、どうでもいいけど、衛星の機器パネルは英語で統一しよう -- ロシアと中国の関係者のひと。
これからNYに飛びます。 とにかくねむいったら。
10.05.2013
登録:
コメントの投稿 (Atom)
0 件のコメント:
コメントを投稿
注: コメントを投稿できるのは、このブログのメンバーだけです。