4/4の木曜日午後、会社半休して行きました。
時間はいっぱいあったので、まずユーロスペースでカラックスの『ポンヌフの恋人』を、もう何回も見ているけど、またみる。
とにかくこの映画の花火のとこが音楽の流れも含めて大好きで、うっとり涎たらしながら見る。
それ以外は、つらいとこも多いので、うううと体を硬くしつつ。
最後、橋で再会するシーンは、なんかもう二人とも幽霊なんじゃないか、ていつも思う。
幽霊ならこのあと、川に落ちたり、いろいろあってもへっちゃらだよね。
前のと字幕が変わった、ということで実際変わっていたようだが(目覚めよ!→ まどろめ! - 幽霊だとしたら納得できる)、でもこの映画、字幕なしでもわかる、それくらい力強い画面の流れ、というか筆致がある。
そこから世田谷美術館(ほんと久々)に行ってスタイケンを。
スタイケンはこないだ復刻された"The Bitter Years"なども含めてものすごく裾野のでっかい写真家なのだが、今回は1923~37年まで、Condé Nast社のチーフ・フォトグラファーとしてファッション・フォトのスタイルを確立していった時期のポートレートを中心に。
『ルーヴルで見るから芸術なんだよ。『ヴォーグ』をルーヴルにしよう』 ← なんてかっこいいんでしょ。
というわけでこれらが写真としてスタイリッシュでブリリアントなのは当然なのだが、それ以上にうわー、だったのが被写体となった当時の男優女優セレブあれこれ、あんなひともこんなひとも、なのだった。 昔の映画が好きなひとは絶対行って損はない内容だとおもった。 映画のなかの配役、或いはスチールとして知っている俳優さんたちがそれらとは全く別のイメージを纏って現れてくる。
展覧会全体のメインヴィジュアルになっているグロリア・スワンソンもそうだが、このひとってこんなふうにも... ていうのが結構あった。 更にここから拡がっていくイメージもある。
あとは映画監督 - ルビッチ、シュトロハイム、キング・ヴィダー、セシル・B・デミル、ジョセフ・フォン・スタンバーグなどなど、あとは、ユージン・オニール、ピランデッロ、イェイツ、ノエル・カワードといった作家の方々、ホロヴィッツ(アダムじゃないよ、ウラディミールだよ)とかマーサ・グレアムとか。 うじゃうじゃ。
よく見ないでカタログを買ってしまったのだが、これはあんまし、だった。 展示にはあったのにオミットされている写真があまりに多くて、展示に付いていたキャプションもほとんどなし、サイズを小さくしてもこれらは全部のっけてほしかったのにー。 海外版を買うしかないのかー。
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