シネマヴェーラでこないだまでやっていたウェスタン特集は、どれもすんごく見たかったのに、行けたのは2日、サイレントのライブ演奏があった2本と、その他1本だけだった。
昔の西部劇って、昔の西部でそのまま撮ってるとこがすごいなあ、って。
カメラが平原とか遠くの馬とか捕えているだけですごいー、ほんものだあー と盛りあがってしまう。
で、そこにライブのピアノが入るんだからたまんないのよね。
見た順でざーっと。 あたまの2本は、3/30に見て、最後の1本は4/6に見ました。
1本目と3本目は、柳下美恵さんのライブピアノ付き。
Wagon Tracks (1919) - 『開拓者』
東の海岸に船で辿り着いた開拓者の一団を沙漠の向こうの開拓地に届けるガイドのバックスキン(William S. Hart)は、同じ船でやってくる弟との再会を楽しみにしていたのだが、弟は船の中で殺されてしまっていて、ガイドする客のなかにその犯人がいることを知るの。
開拓団を率いて沙漠を渡っていく道中、水が足らなくなったりインディアンがやってきたりの危機が迫ったとき、開拓団の先頭に立つ彼はにっくき犯人をどうしてくれるのか。
バックスキン役のWilliam S. Hartの、石みたいに硬そうな顔の皮とか頭とか、怖そうだなー怖いんだろうなー、と思って見てた。 一番ごつごつしていた頃のClint Eastwoodよか、石頭固そう。殴っても血とか出ないみたいな。 しかもタワシみたいな変な髪型、と思っていたらそれは帽子だったのでそれもびっくり。
The Deadly Companions (1961) - 『荒野のガンマン』
サム・ペキンパーの映画監督デビュー作だそうだが、ペキンパーを語れるほど見ていない。
けどデビュー作にしては余りに枯れて殺伐としているような。
元北軍兵士で捕虜になっていたときに頭の皮を剥がされかけたYellowleg(Brian Keith)は、南軍の仇敵をみつけて一緒に銀行強盗をやろうとするのだが失敗して、酒場のシングルマザー Kit (Maureen O'Hara)の息子を殺してしまう。
絶望して息子の小さな亡骸を父親の墓に一緒に埋めたいからと旅に出るKitにYellowlegは付いていくことにして、更にそこに下心たっぷりの悪い奴ら2人も加わって、全員が互いに憎みあい嫌いあいの救いようのない道中が始まるの。
ほぼずっと猛り狂った猫状態のMaureen O'Haraがほんとに怖くて、ぐさぐさのやりあいばかり続くのでどうすんだこれ、最後は全員仲良くそろって墓場か、とか思うのだが、最後はものすごくきちんと落ちるところに落ちてしまう不思議。 しかもそこには全く無理も無駄もないの。
The Great K & A Train Robbery (1926) - 『古今無双の強者』
列車強盗団がいて、狙われている鉄道のオーナーがいて、強盗団を捕まえるのに探偵トムを雇うの。
トムはいきなり登山のヒモにぶら下がっててなにしてんのあんた? だし、その助手は列車の床下に網張ってその中で寝泊まりしてるし、こいつら強盗団と同じくらい胡散臭いのだが、社長の娘の誘拐とか社長秘書が実は… とか、はらはらどきどきてんこ盛りの駆け引きがあって、確かにどいつもこいつも古今無双の強者なかんじはする。 Steven Seagalとおなじくらい理不尽につよい。
強盗団、もうちょっとがんばれ、くらい言いたくなったりした。
しかし、列車も馬も速くてついていくのがなかなか大変だった。
驚異的だったのはトムの愛馬で、列車に繋がれたまま同じスピードでずっと走っていく。
いちばんびっくりしたのはそこだったり。
この3連休は、リハビリも兼ねて神保町でサイレントに浸かっていた。
やっぱしサイレントすごい! になりましたわ。
4.29.2013
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