2.16.2013

[film] Une Aventure de Billy le Kid (1971)

ここから戻ってきてからのお話。 8日、金曜日の晩に見ました。
けどこの週、香港から戻った後の週はほんとにぼろかすで、どうやってアテネまでたどり着いたのかも憶えていないくらいだるかった。 『ビリー・ザ・キッドの冒険』

リュック・ムレ特集上映の1本で、ぜんぜん知らない人だし、こういうのは本数見て、ちゃんと講演を聞いたほうがよいのだろうが、この1本が精一杯。 またどこかでぜったい。

グリフィスの金言 "all one needs to make a movie is a girl and a gun"の最後のパーツを切り取って、"and"を"is"に変えて、"A Girl is a Gun" - これが英語題で、これは西部劇なの。

ジャン=ピエール・レオーが(たぶん)ビリー・ザ・キッドでお尋ね者で、お金の取りっこと追いかけっこがあって、女がでてきて、ロバがいて、インディアンがでてきて、山とか丘とかがあって、これらが「ビリー・ザ・キッド」の「冒険」譚という流れのなかに配置されてそれなりに機能していく、というわけではなくて、なんとなくこんなかんじ、なかんじ、なかんじ(エコー)。

ジャン=ピエール・レオーは目つきも挙動もぜんぶ変に落ち着きなくとっちらかっていて、しかも台詞は安っぽい英語吹き替えなので、映画というよかTVみたいで、でもそう思ってみたところで、それがどうした、なの。 後年、ジョニー・デップはこの動きを真似たのだな、とか。

こんなふうに全てが適当ではんぱな折衷で、でもこれを西部劇ではない、とか、映画ではない、とか言うことはできなくて、では、なぜそう言えないのか? をじんわりと考えさせてしまうところにこの映画の力があるのだろうなー、と思った。 

それはつまるところ、映画はなんで「女」と「銃」なのか? を考えてみることに他ならなくて、どっちも男をいちころで仕留めるもんだから(でも他方で次から次へとゴキブリのように湧いてでる男共が)、ということでよいのかしら。

あとは他の作品も見てみないことには。

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