11.05.2012

[film] Sleeping Beauty (2011)

まだ病みあがりでよれよれしつつ、2日の金曜日の夕方、シアターNに駆けこんで見ました。

『シッチェス映画祭ファンタスティック・セレクション』から『スリーピングビューティー・禁断の悦び』。
ヒューマントラストでやるやつとか、こんなふうにきちんと公開されなかった洋画がぽつぽつ見れるようになるのは悪くないけど、場合によってはコマ割りに合わせて会社休んだりしなきゃいけないし、そんなことよか上映館の減少のほうをなんとかしろよ! と思う。

この"Sleeping Beauty"はシッチェスみたいな枠(げろげろホラー)で上映されるのは違う気がしてて、なぜってJane Campion Presentsで女性監督が作っているし、NYではIFCでずっとロングランしてたし、ちょっとだけエロ入りのアート映画みたいなのかと思っていた。
うん、『禁断の悦び』とかいうのともちがったー。 川端のともちがうー。

女子大生のLucy (Emily Browning)は、学業のほかにコピー取りのバイト、レストランのバイト、たまに売春みたいのもやってて、でもずうっと金欠でシェアしてる家からも追い出されそうになってて(後で追い出される)、学校のペーパーで見つけた求人のとこに電話してみる。

そうしたらそのバイト、容姿やお肌をなめるように審査されムダ毛とかも処理された上で、正装した金持ちそうなじじい共の間で下着姿で給仕するやつで、でも実入りが悪くなかったのか嫌な顔もせず(もともと無表情だけど)こなしていたら、今度は別の、薬入りのお茶を飲んでひと晩すっぱだかでベッドでぐうぐう寝てればいいやつをやることになり、これって終えて起きたときにくらくらするのだが、これも収入はよいので続けて、そのお金でアパートを借りることもできるようになる。

で、眠っているLucyと老人客1,2,3とのやりとり(エロくない。へんなの)も出てくるのだが、こういうネタでフォーカスされがちなぐったりした裸の女を前にふるふる震える老人の性欲(とかネクロフィリアとか)とその渦の中心と周辺は、あんまなくて(一応あることはあるけど)、どちらかというと生きている世界では恋人死んじゃうし、バイト先クビになるし、アパート追い出されるし、ぜんぜんぱっとしないのに、死んだように寝ている世界のほうでもてもてでお金も入ってくるって、なんなのこれ、というLucyの苛立ち、うんざり、のほうが前に出ている。 

"Sleeping Beauty"を外から眺めて突っついて遊ぶ老人たちの目線ではなく、成り行きで"Sleeping Beauty"にさせられてしまった女の子の虚無があるの。 (ラストのビデオカメラの映像 - 死んだように動かないLucyと死んじゃってる老人と)

Lucyを演じるEmily Browningさんは、"Sucker Punch" (2011) に続く操り人形系のしらーっとした演技がはまっているのだが、そろそろぶちきれて敵を殺しまくるような映画もあってもよいかも。 それこそシッチェスで大受けするようなやつを。

この映画でお勉強したやつ↓

Sandhill Dunnart (かわいー)

http://www.australianfauna.com/sandhilldunnart.php

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