1.15.2012

[music] St.Vincent - Jan.10

連休最終日はまったく立ち上がることができずに終ったのだった。

10日の放課後に行きました。
駆け込んだのが7:10過ぎで、"Cheerleader"の途中から。これがまだ1曲目でありますようにと祈ったがそうではなかった模様...
(何百回も言っていますが、7時開始はやめてほしいんだ)

新譜の一曲目にあんなアレンジの"Chloe in the Afternoon"というタイトルの曲を持ってきてしまう、こんな時代にThe Pop Groupの"She Is Beyond Good and Evil"をカバーしてしまう(それをJimmy Fallonのショーで演ってしまう)、そんな娘さんをだれがきらいになれましょう。

ひょろひょろのマネキンみたいな容姿にもしゃもしゃ髪、深海の闇と3Dのグラデーションを作り出すアンサンブル(DrumsのひとはJeff Buckleyの"Grace"バンドのひとだ)のなか、彼女の髪が波に揺らいで逆立つ。 ギターはその深海でぶっとい木炭チョークとか蛍光ペンで描く光の線だったり、ときにはナイフだったり針金だったりする。

とりあえずギターはうまい。ほぼ1本を右に左に使い倒して、なんでもござれなかんじ。
あとでTuck Andressの姪ごさんと聞いてそりゃうまいかー、と。
(もしや親族みんなもしゃもしゃ髪?)

"Chloe in the Afternoon"は、72年のEric Rohmer作品で(邦題は「愛の昼下がり」)、これの前の"Claire's Knee" (1970)と並んで、六つの教訓話のなかで煮え切らないへんてこエロオーラを放つ作品として大好きなんであるが、それをあんなふうなアレンジでへろへろ素っ頓狂に歌ってしまうすばらしさ。

そして、"She Is Beyond Good and Evil" (1979)のカバーは、あのGareth Sagerのギターを見事に再現してしまう。 次は"We Are All Prostitutes"を是非。
(Mark Stewartのおやじギャグ報告についてはどう反応したらよいものか…  あれグチ?)

で、このあと、"Northern Lights"以降は終わりまで一気に走っていった。
見せ方聴かせ方とかよりも、まずは1曲1曲に没入していくその様がすばらしかった。
それだけの密度をもった(特に)新譜のありようにきちんと嵌っていたし。

でも、彼女がやったなかで一番好きな曲って、The Nationalとのデュオ、"Sleep All Summer"(Crooked Fingersのカバー)だったりする。 
ああいうほわーんとしたのも演ってほしいんですけど。


ライブの後、東急本店のエレベーターに渋谷陽一がいた。

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