一週間前の日曜日の昼、Walter Readeでみました。 174分。 白黒。
これも日曜の昼から見るような映画ではぜんぜんないのだが。
4月に亡くなったSidney Lumetの追悼特集、"Prince of the City: Remembering Sidney Lumet" のなかの一本。
原作はEugene O’Neill の戯曲で、57年のピュリッツアー賞を受賞していて、お芝居のは2003年くらいにBroadwayでみた。
これも全4時間くらいのながーいやつで、しかし圧倒された。
キャストは4人(+メイド)。お母さん、お父さん、長男に次男。
彼らの暮らす家、夏の朝から夜にかけてのじんわりと進んでいく/止まっていく/終らない時間と家族ひとりひとりの悲しみ、痛み、妄執のお話。
自分がみた舞台版のときのキャストは、Vanessa Redgrave, Brian Dennehy, Philip Seymour Hoffman, Robert Sean Leonard。
このキャストをライブで見たいというだけでチケット買って、その磁場に圧倒されてむこうの古本屋で原作本かった。
原作の翻訳版は昔筑摩の世界文学全集に収録されたものがあるらしいのがだ、まだ見つかってない。真剣に探してもいないのだが。
映画はお芝居ではなくて映画、だからもうちょっと映画ぽいやり方で空間の取り方とか時間の経過を示すかもと思ったのだが(全てChelseaのスタジオで撮られているらし)、そういうとこはあんまなくて、あくまで俳優4人の演技とアンサンブルに重点が置かれているようだった。
映画版のキャストは、Katharine Hepburn、Ralph Richardson、Jason Robards、Dean Stockwell。 全員が62年のカンヌのベストアクトレスとアクターを獲って、オスカーはKatharine Hepburnが主演女優賞ノミネート(ちなみにこのときの主演女優賞は『奇跡の人』のAnne Bancroft)。
母親はモルヒネで、男共はアルコールでやられてて、壊れてて、そういう状態で延々ぐちぐちたらたら過去から現在から未来の不幸を呪って怒鳴りあっているばかりなのだが、ここでのKatharine Hepburnは、その壊れっぷりがリアルに怖い。その怖さでいうと"A Woman Under the Influence" - 『こわれゆく女』のGena Rowlandsの次くらいにこわい。
あとはDean Stockwellもすごくいいねえ。
音楽はAndré Previnのシンプルなピアノ曲。冒頭の数分間はどよーんとした闇のなか、このピアノだけが流れている。休憩時間の間も。
しかし、Lumetがこれを監督したのは38だったのね…
Walter ReadeではLumetのあと、水曜日からJudy Garlandの特集がはじまってて、ロビーにポスターがいっぱい貼られてた。 ぜんぶみたいよう。
7.30.2011
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