11.08.2019

[film] The King (2019)

10月13日、日曜日の夕方、CurzonのVictoriaで見ました。LFFでも上映されて、Netflixのだけど映画館でも少しだけかかっていた。

どうでもよいけど、昨年まったく同名のドキュメンタリーフィルムがあって、そこでの”The King”はElvis Presleyだったのね。アメリカでは、やはりそうなるか。
史実で、シェイクスピアの作品をベースにしている、と。そうなの?

Henry Prince of Wales (Timothée Chalamet) は父のKing Henry IV (Ben Mendelsohn)からお前は後継ぎではないよ、と言われて本人もべつにそんならいいよ、って思っていたのだが、後継のはずだったThomas of Lancasterが戦いであっさり亡くなり、父も病気で死んでしまったのでKing Henry Vになるの。

で、隣のフランスが戴冠祝いにボール(ほんとただのボール)を送ってきたり暗殺者を送りこんできたり、なめてんのかおら、って気に食わないのでFalstaff (Joel Edgerton)とみんなで乗りこんでいって、Dauphin of France (Robert Pattinson)とぶつかって勝って、Catherine (Lily-Rose Depp)を貰うの。それだけなの。2時間超の上映時間とは思えない薄さ。

野望とか徳とか民を思うこころ、みたいな“The King”に求められる像からは遠く離れて、ここでのHenry Vはひたすら不機嫌にいきがる不良のガキで、最初の方のHotspur (Tom Glynn-Carney)の取っ組み合いもDauphinとの決闘も原っぱでガキとか犬とかが喧嘩するみたいなかんじのおらおらしたやつでしかない。別にいいけど。

戦闘シーンは”Game of Thrones”を意識したらしいのだが泥まみれのぐじゃぐじゃなだけで、でもリアリティとかいうなら『湖のランスロ』(1974)を見てからこい、と言いたいし、Timothée ChalametとRobert Pattinsonの対決のとこは、場内みんなで吹いてしまうようなあれで。ギャグかよ。 みんながわあわあ言ってるあの髪型にしてもさー。

あと、Falstaffってあんなかっこよいかんじにしていいの?(Joel Edgertonが脚本も書いている)

Laurence OlivierがHenry Vを演じた”Henry V” (1944)を見たいなー、と思ったら今週Southbankでオーケストラ伴奏付きででっかくやるのね。でも仕事で行けないや。


Maleficent: Mistress of Evil (2019)

10月19日、土曜日の夕方、Picturehouse Centralで見ました。族対決という同じようなカテゴリ、かしら。

前作から時間が経って、Princess Aurora (Elle Fanning)はThe Moors(ってポルトガルにあるあれ?)のQueenとしていろんな化け物とか妖精とかに慕われていて、Maleficent(Angelina Jolie)とDiaval (Sam Riley)はそれを背後から見守っていて、隣の国UlsteadのPrince Phillip (Harris Dickinson)が求婚してきたので受けて、彼の父と母- Queen Ingrith (Michelle Pfeiffer)のところにMaleficentを連れて挨拶に行ったらQueen Ingrithはなにか気に食わなかったのか癇癪おこしてMaleficentをぼろぼろにして招きいれたMoorsのいろんな連中を一網打尽にして、Maleficentは鳥人族みたいなのに救われて充電してみんなして反撃するの。それだけなの。

気に食わないのならふつうに喧嘩ふっかけてふたりでぼかすかやりあえばいいのに間に結婚とか挟むもんだからみんな大騒ぎになって怒りが膨らんでそれが民族間に飛び火して、でもこれってただの嫁姑問題みたいなやつじゃないのか、そんなの犬も食わないからヤギに、とか。

前作の方がまだ解る気がしたのは古典的な愛と裏切りの線上に物語が転がっていったからだと思うが、今度のはそこらの化け物みんな憎し、でそんなのだめに決まっているからなんか乗れない。ディズニーならなんでそれがだめなのか、ちゃんと説明すべきだと思うし、Ingrithひとりの性悪とかヘイト騒ぎにしちゃっているふう(女ってこわいわ~で終わり)なのもどうなのか、って。

あとね、彼はカラスなのかクマなのか。

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