9日の土曜日、”The Irishman”を見たあと、PicturehouseCentralに移動して見ました。完全にいちにち潰れてしまったのだが、どうせ天気ひどいしいいや、って。
ここのシアターではDigitalと70mmプリントの両方のバージョンで交互に上映していて、当然70mm上映のにした。夜の光とか雪のちらちらとか柔らかくて優しくて、やっぱりきれいだよね。
監督はTom Harper。LFFでもプレミアされていた。
19世紀のロンドンで、気象学者のJames Glaisher (Eddie Redmayne)がパイロットのAmelia (Felicity Jones)と共に熱気球で空に昇ってうんと高くまでいく記録をつくって、でも散々危ない思いして死にそうになって降りてくるの。それだけなの。
Jamesがこの気球による観測飛行の企画を立てて、いくら気象予測の重要性を説いても、当時の学会では指示を得られずお金が集まらなくて、パイロットもいなくて、そのうちAmeliaにぶつかるのだが、彼女は前の飛行で夫を失って情熱も失って飛ぶことすら怖くて、いったんは引き受けるのだがやっぱりやめる、っていって、でも当日になると犬を連れてじゃらじゃらやってくるの。
高いところがダメな人は見ないほうがよさそうな、ダメじゃない人が見てもありえないような気球のまんまると悪天候を使ったサーカス芸みたいな見せ場がてんこ盛りなのだが、それ以上にぼろぼろのへろへろ、鼻血に切り傷、擦り傷だらけになってもされても死なずにがんばるEddie Redmayneと、何が起ころうととにかく歯をくいしばって運命に立ち向かおうとするFelicity “Rogue One” Jonesの組み合わせが素敵なので、見ていられる。このふたりの組み合わせなら絶対死にそうにないような安心感、って、よいことなのかわるいことなのか。
自然を相手に信念をもって困難に向かっていく男と過去を乗り越えて前に進もうとする女、って“Twister” (1996)にあったのとおなじ設定かしら(Bill PaxtonとHelen Hunt)。
“Inspired by True Event”で、James Glaisherは実在の学者なのだが、史実上のパイロットは男性で、Ameliaは架空の - プロファイルは実在したフランスの女性パイロットから持ってきているのだそう。でもこれはこれで十分におもしろいからよいの。男女の役割設定が逆だったらつまんないな、って思うかもだけど。
あと、ふたりの(だけじゃないけど)衣装(by Alexandra Byrne)がとってもすてきなの。
あと、舞踏会の場面、こないだOpen Houseで見にいったLancaster Houseで撮っているのがわかった。
あと、またろくでもない邦題が来そうな予感。
11.14.2019
登録:
コメントの投稿 (Atom)
0 件のコメント:
コメントを投稿
注: コメントを投稿できるのは、このブログのメンバーだけです。