16日、土曜日の午後、Picturehouse Centralで見ました。
UKでのタイトルは”Le Mans '66”なの。米国は”Ford”の名前を出したかったんだろうな。
James Mangold監督による66年の24時間耐久レースでFordがFerrariを破った実話の映画化。
車とスポーツ(特にゴルフ)はまーったくわかんないし興味ゼロなのだが、それでも十分おもしろかった。 けど、RPMとかトルクとかそういうのをわかっていた方がもっとおもしろいのかも(見てから一応調べた。よくわかんなかった)。Le Mansていうのがフランスの土地の名前、っていうのも初めて知った。香水かなんかだと思っていた。過去にこんな対決があったことだってもちろん知らない。
Carroll Shelby (Matt Damon)は元レーサーで引退してから、地元のレースで自分の車を持ちこんで参加していたKen Miles (Christian Bale)と知り合う。Ford社は戦後に生まれた子供たちが大きくなって車に乗るようになった時に、車にはスピードとかかっこよさが求められるのだから変わらねば!って、経営が苦しくなっているFerrari社に行って買収話をしたらふん、て蹴られて、Henry Ford II (Tracy Letts)は、なめんじゃねえぞ、ってレースでFerrariをぶち負かしたるって宣言して、そこでShelbyが呼ばれてShelbyがMilesに声をかけて、お金使い放題のプロジェクト(いいなー)がスタートする。ふたりともレーサーで車の構造もよく知っているから、どこをどうすればどうなるからこうすべき、がわかっている、ので早い(速い)の。
のだが、結構荒っぽいMilesの振る舞いを見た重役のLeo Beebe (Josh Lucas)からいちゃもんがついたり(それはレースが始まってからも延々続く。そういう奴いるよね)、いろいろあって、でも最後には爆音でぶっとばして、やったぜ!ってなる熱い男たちのドラマなの。
ギアをがしがしやって踏み込むと車がぐぁーんて加速して視界が変わっていく、その一連の動作が快感を呼ぶことは映像からなんとなくわかるのだが、熱で車輪が火を噴いて大火事とかスピンとか車とかその破片が事故でびゅんびゅん飛んできたりとかおっかないのもいっぱいあるし、そうやって走ったり壊れたりするのをみんなでわいわい見て楽しむ24時間て、お祭りなんだろうけどやっぱしあんまわかんないわ。CO2問題だってあるし、こういうのやめちゃえばいいのに、とか。
そういうスピード狂のところとは別に、ShelbyとMilesのべたべたしない関係とか、そこに挟まってくるFordの幹部とか、Milesの家族 - 夫人役のCaitriona Balfeすてき - のこと、客席のFerrari一族とのにらみ合いとか、人と人のやり合いがおもしろい。一旦契約を切られたMilesのところにShelbyが戻ってきて路上で取っ組み合いの喧嘩するところとか、最高なの。
BatmanとJason Bourneが組むのだから強いに決まっている、のだが、ぜんぜんそんなふうではなくて、ひとりは金持ちの気前よさそうなおっさんで、もうひとり - Christian Baleの薄汚れてちょっと猫背ですたこらしたかんじ(耳にタバコとか挟んでる)の、でも妙な殺気があって、ああいうおっさん、そこらに歩いていそうな。
音楽は結構きもちよいのだが、こういうのの音楽は気持ちいいに決まっているので、あんまし言わない。 でっかい画面で、でっかい音でどうぞ。
11.19.2019
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