7.25.2019

[film] The Lion King (2019)

19日の金曜日の晩、Picturehouse Centralで見ました。初日だったのは偶然だよ。

94年のアニメーションもブロードウェイミュージカルも見ていない。
Jon Favreauのひとつ前の”The Jungle Book” (2016)は見ていて、あれ人間いなければいいのにな、と思っていたら人間でてこないやつがでてきたので、動物を見に行った、と。

筋だけだと王国・王室、というよりやくざの跡目争いみたいな(だけの)お話しで、ボスライオンの男子が成長していく途上で、パパのやくざな兄弟がパパを殺して、その死を息子のせいにしてもう近寄るな、って脅して追い払って自分のシマを作り、追いだされた方は新しい土地で仲間に出会ってまっすぐよいこに育って、やがて助けを求めてきた幼馴染と再会して、悩んだ末に荒れ果てた生地に戻って戦いの末に取り戻すの。

でもこれらをぜんぶナマの動物たちが喋ったり歌ったりしながら演じているの、演じてはいないのか、アニメーションに近いのか。小さい頃「ジャングル大帝レオ」で動物たちが行列つくって行進していくのとか、動物図鑑のアフリカの草原の絵とか、あれは絵空事だよ、って言われてがっかりしたあれこれが本物ぽいリアリティとスケールで実現されていてすげー、なのだが、そうするとやっぱしこれって、「ジャングル大帝レオ」じゃないの? (白ライオンにすれば)とか思って、改めてSNSとかで盛りあがらないかしら?

だんだん見ているとよくわかんなくなってきて、だってこの大地にいる動物達は自然の状態だと普通に殺しあって騙しあって飢えて戦って交尾して産んでみたいなことを自身や同族が生き延びるために日々ずっと反射的に(動物的に)繰り広げていて、うまくいけば生きられるしだめだったら死んじゃうし、それだけだと思うのだが、この映画の動物達ときたら司祭的な長老猿からなにからある種の秩序とかバランスとか行動原理とか原則を保って生きていて、それを維持するのが強い側の使命でそれに従うのがその下の弱い側の掟で、その定められたありようを壊すのは悪いやつで許されない、という構図が初めに明確にあって、昔はそういうの「大自然の掟」とか言っていたのかも知れないけど、それって今やアニメーションとかおとぎ話の設定としてはわかるし、人間の俳優を使ったドラマとしてもわからなくはないのだが、それが本物(に見える)動物達が血の一滴も肉の裂け目も見せずにわいわい歌ったり踊ったりしながらアンサンブルで演じているのってどういうことなのかなあ、って。 なんかものすごくリアルな人型ロボットが演じるポルノ(ファンタジー)を見ているような。 あるいはたんに、いやそれがディズニーというものだから、で終わり?

あと動物の♀がみんな女優さんの声で動物の♂がみんな男優さんの声っていうのはいいの?  動物の生態や性役割によってはヒトのベースで簡単に括っちゃいけないんじゃないの?  (日本語字幕がどうなるかは見ものかも)(動物界にもPCを)

でもたぶん作った側からするとこんなことまでできるんならおもしろいからやっちゃえ、くらいではなかったか。 監督はJon Favreauだし。 Netflix の”The Chef Show”とか見てるとぜんぜんきらいになれないのよねこのただのお料理食いしんぼうやろう。

あとやっぱりイボイノシシのSeth Rogen 、いいよねえ。イボイノシシのところだけ、彼がそのまま演じたり突進したりするのが目に浮かんでくるのだった。

ところで、Merge Records30周年ライブでSpinanesが再結成だって!!!

0 件のコメント:

コメントを投稿

注: コメントを投稿できるのは、このブログのメンバーだけです。