21日、日曜日の午後にBFIで見ました。 ほんとうは50周年その日の20日に見たかったのだが、みな同じことを考えるようで、この日のはあっという間に売り切れていた。
20日近辺は英国でも結構月面お祭りモードで、The Times誌(新聞)は紙面いっぱいに発射 〜 月面着陸 〜 帰還からまでの工程図解を昔の子供図鑑とか小学n年生風にこまこま解説していて、楽しいのでずっと眺めている。
当時70mm、35mm、16mm等で撮影されて公開されないままになっていたフィルム、いろんな写真、ニュース映像、等の素材を洗って縫い目なく繋いで紡いで(今年のサンダンスではSpecial Jury Award for Editingを受賞)発射前のヒューストン界隈の様子から海に落下してしばらく隔離されて家族と抱きあうまで、ナレーションは一切いれず、旅と時間の流れに沿って当時の交信記録やニュースの音声をそのまま流しているだけ。93分あっという間の3人とみんなの旅。
苦難大規模プロジェクト大好き日本だと「プロジェクトX」みたいな後付けみえみえのナレーション(あれきらい)を入れまくりそうなところでも静かに放っておいているのがすごくクールで、他方で当時の音声を(例えば30トラックテープから)選り分けてきれいにシンクロさせるのは相当大変だったみたいだけど。
こんなの、ぜんぶ安全無事に遂行されて(だから)歴史に刻まれたわけでしょ、というのがわかっていてもどうしてもどきどきわくわくしてしまうのはやっぱり編集がうまいからだろうか。気がつくと時間が少し経過していてあらもうこんなところまで来ちゃった・やって来た.. その感覚への導き方が絶妙というか。これ、ドキュメンタリー、って断り入れずに見たらそのままSF映画として見てしまえそうな気がする。それくらい遠近(月、地球、地上、センター、ディスプレイ)や人物(宇宙飛行士たち、管制チームとそのリーダー、見守る人々)の像が巧みに構成されていて、爆発的な発射のシーン(ここほんとすごい)と月面着陸を転回点に物語全体がきれいな軌道を描いているような。
個人的なことだが、着陸した後、月から戻ってくるところって、小さい頃に月着陸の話を読むだか聞くだかした際、理解するの大変そうだし面倒くさそうだから後でいいや、ってそのまま放って謎のままになっていた(← 性格がよくでている)ことを思いだし、今回きちんと学べてよかった。あんな混みいったでんぐり返りみたいなことをやっていたのかー。
記録としてもだし、教育の観点からもすごくよい映像だと思う。ロケットのでっかさ、発射時のやかましさ、宇宙の、無重力の静けさ、月面の異世界感、関わった人の多さ = 複雑さ、見に集まった人の多さ = お祭り感、いろんな規格外が一目瞭然で広がっていて、世紀の一大イベントだったことがわかる。これに比べたらオリンピックもワールドカップもちいせえし、もう二度とできない - どっかのちんけな成金がくだんない自己満で月に行ったとしてもこれとはぜんぜん別のだし。 20世紀の思ひで。
それらをいっぺんに(追)体験することができるのがこの映画だ、って宣伝コピーみたいだけど、それにしても、こういうのが出ても、月面着陸はフェイクだって言うひとは未だにいるのね - Rolling Stone誌の記事にあったけど。
あと、サマームーヴィーでもあるねえ。なんかちょっとだけ涼しいかんじも。
7.29.2019
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