1.28.2017

[film] The Accountant (2016)

ええ、もちろんまったく捗っていませんわ。

21日、土曜日の午後に六本木でみました。『ザ・コンサルタント』。

この邦題だけど。 アカウンタントと(所謂)コンサルタントは魚屋と肉屋くらいに別の職業なので、アカウンタントの人に失礼だと思うし、この作品の主人公の性質とか造型にアカウンタントていうお仕事の属性 - 数字と仕訳と記帳 - は見事にはまっているのだから、残念だとおもった。

発達障害(自閉症)を抱えて大きくなったChristian (Ben Affleck) と家族 - 軍人の父、弟Brax (Jon Bernthal)、出ていった母 - のお話し、大人になった彼がヘビメタ&フラッシュをがんがんに浴びながら身体を鍛えたり地味に相当変態な暮らしをしているお話し、帳簿がなんかおかしいので調べてほしいとJohn Lithgowの会社のCFOからの依頼でいろいろ掘って、掘れば掘るほどきな臭くなって流れ弾が飛んでくるお話し、マネーロンダリングの交渉現場を撮った写真に必ず映りこんでいる男を追う政府当局 - J.K. Simmons + Cynthia Addai-Robinson - のお話し、これらがじりじり撚りあっていってベンはなんでこんなこと(ってどんなことか)をやるようになって、そもそも悪玉なのか善玉なのか、常にどよーんとした彼の表情からは読み取れない、そもそもあんたなにもの? なにをしようとしているの? を追う。

数字にめちゃくちゃ強い発達障害の子が凄腕の会計士になる、ていうのはわかるのだが、そこに父子の体育会系根性ものを強引に練りこんで(虐められても負けないように、ていうのはなんとなくわかるけど)、最終的に闇社会の仕置人になって殺しでも会計でもなんでもやり〼、になるには相当無理がある気がしないでもないのだが、先に書いたようなChristianの不気味どんよりの能面演技がそこに妙に気持ちよく - 気持ち悪くはまってしまっている。

更にそれをただの改造人間モノみたいにしないのが、会計調査のアシスタントとして出てくるAnna Kendrickとのエピソード(いいなー、ポロック)と、最後のどんぱちでのBraxとのエピソードで、あそこではJohnnie Toみたいな切ない展開になるのかしら、と一瞬期待したのだがさすがにそれはなかった。

既に多くのひとが指摘しているように、Ben Affleckのバットマンはこっちの生い立ちと語り口で作られるべきだったのではないか、ていうのと、弟役はやはり複雑ないろんなのを抱えているCasey Affleck(@ Manchester by the Sea)がやるべきだったのではないか、ていうのと。

彼がやっていたトレーニングを毎日続けたら少しは仕事できるようになるかしらん。

0 件のコメント:

コメントを投稿

注: コメントを投稿できるのは、このブログのメンバーだけです。