29日、"The Broken Circle Breakdown"のあと、新宿に移動して見ました。
これもBroken Circleのおはなしだったかも。
まえNYに出張で滞在していたとき、IFCに見にいったら時間割間違ってしかも満員で入れなかったやつだったので、たいへんうれしい。
この日が初日だったらしく、地底5000里まで掘ってもなにもでてこないどーでもいいトークを聞かされてしんだ。 日本の映画宣伝て、いつまでもどこまでもこんなことやっていかないとだめなの?
70年代のテキサス、Ruth (Rooney Mara)とBob (Casey Affleck)が喧嘩しながらくっついたり離れたりしてて、Ruthはご懐妊で、でもBobの弟をいれた3人で強盗をしたあと逃げこんだ小屋で警察と銃撃戦になり、弟はやられて、Ruthの撃った弾が警察のひとりに当たって、結局ふたりは捕まって、Bobは監獄行き、Ruthは従っただけ、ということで釈放されてやがて娘が生まれる。
Bobは獄中からRuthと娘に愛の手紙を書き続けて、娘が4歳になったころ、Bobが脱獄して行方不明になった、という知らせを受ける。 RuthはBobが会いに戻ってくる、と直感するのだが、子供のことを考えると(騒動になるに決まっているから)心配で、傍で彼女の面倒を見てきた警察のPatrick (Ben Foster) - Ruthの銃弾を受けたのは彼 - も同様で、でもやっぱりBobはあらゆる苦難を乗り越えて会いに戻ってくる。
犯罪のあとで引き離され、やがて逃亡者となった男と待ち人となりながら子供と一緒に生きていこうとする女、そのまわりで、ふたりをずっと見守ってきて、守ってあげようとする人々、そこに過去や時間の経過が加わって、それぞれの思いは揺れて流れて収束点がぜんぜん見えない。 そんな状態で愛はどんなふうにありえるのかありえないのか。でも彼らを繋ぎ留めているのは愛としか言いようがないやつだから厄介で。
映像も音もどこまでも静かで控えめで地を這うようで、でも美しく強烈に残って、2013年に見ていたらぜったいベストに入れていたとおもう。
ラストの再会のシーンで交錯する視線、そこに重ねられる記憶がとんでもなくて震えが走る。「夜の人々」のラストを思い起こさないわけにはいかない、溢れかえるエモと天から降りてくる聖なるなにかが横たわる絶望を照らしだす。
Rooney Maraの擦り切れて、でも絶対に手放さない覚悟を決めた佇まいもまたすばらしく、そこには確かに"Thieves Like Us" (1974)でKeechie を演じたShelley Duvallの毅然とした目があって、そういえばこの映画でBowieを演じたKeith Carradineが、RuthとBobを見守ってきた大親分の役で出ていてすごくよいの。
"3 Women" (1977)を、Rooney Mara - Mia Wasikowska - Carey Mulliganでリメイクしないかなあ。監督はこの作品のDavid Loweryさんで。
4.05.2014
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