今年の展覧会はじめ。12日の日曜日の午前、Neue Galerieで見ました。
http://www.neuegalerie.org/content/vasily-kandinsky-blaue-reiter-bauhaus-1910-1925
いちおう土曜日の朝、Frick Collectionの"Vermeer, Rembrandt, and Hals" - フェルメールの『真珠の耳飾りの少女』が展示 - に行ってみたのだが、小雨がぱらつく中、70thの5thの角をぐるうっっと回って71stまで伸びた列ができていたので、あっさり諦める。
カンディンスキーの青騎士時代からバウハウス時代までを中心とした展示。
青騎士時代の実験から「抽象」概念を煮詰めて音楽や舞台、デザインまで展開していったバウハウス時代までを追ったもの。 これまでカンディンスキーは相当見てきたし、展示スペースがそんなにあるとこではないので数も多くなかったが、これは見応えがあった。
青騎士のところにはフランツ・マルクの素敵な牛とかもいるの。
線や面、色の交わりであるところの絵画はどの時点から事物や風景といった認知可能な具象の世界からなんだかわからないもんが描かれた抽象の世界に(形象として)変容するのか、そこにおいて「美」を認識するあたまのなかはどう変わるのか、変わらないところがあるとしたら、そこにはいったいなにが。 というあたりを巡るカンディンスキーの試行とその軌跡が見てわかるように並べられている。
抽象、モダンアートにありがちのつんつん尖ったかんじは見事になくて、青騎士の頃の暖色のぼわんとした柔らかさのなかから無調の直線や尖りが生まれ、その線の連なりが再び丸みと出会って交わり、やがてひとつの/いくつかの連なりに統合されていく - 音楽が生まれていくようなそのプロセスが画面上に。 そしてそこには確かになにかが鳴っている。
作品は主にMOMAやGuggenheimをはじめ米国中の美術館から集められていて、この時期の彼の作品が米国において見事に当たって売れたことを示していて、つまりそれは。
これまで(たぶん)見たことがなかった"Composition V" (1911)、そしてEdwin Campbell(自動車のシボレーの創業者)のパークアベニューのアパートの待合室の壁を飾っていた4枚ぜんぶとか。
あと、小部屋をぜんぶ使ってJuryfreie Kunstschau (Jury-Free Art Show)のためにバウハウスの学生と一緒につくった壁画の2/3サイズの再現(1922 - 本物はもうない)、とか。
カタログ買った。
見終わって、久々にCafé Sabarskyに入って、でも食欲なかったのでWiener Schnitzelは諦めてKandinsky's Borschtを戴いた。あったまって次にいった。
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