16日の日曜日、新宿でみました。
エイリアンがぶっこわして誰もいなくなった地球の上空に浮かんでいるステーション(No.49)で男と女がいろんな観測したり汲みあげ機械とか監視/武器ロボとかのメンテナンスをやって日々を過ごしている。 5年前より以前の彼らの記憶はなんでか消去されている。
この任務をあと少しで終えたら新天地である土星の衛星に移住できるので、がんばって働いているのだが、変な事故とそれに続くロボの変な対応を見て以降、これはなんかおかしいかも、になっていく。
誰もいなくなった地球の上で、男が自分探し、ホーム探しをする、そういう話であればあまり興味はなかったのだが、これはそもそも周りの環境が最初からあまりに荒涼としていて、とりつくしまがなさすぎて、そうなのねー、あるかもねー、がんばってねー、になってしまうのだった。
ステーションの女の子(Andrea Riseborough)となんの不満もなく仲良く暮らしているところに、突然Olga Kurylenkoさんみたいな娘さんが現れて、わたしはあなたの妻だったの、て言われたらそらびっくりして、我を失う。 そんなの失ったところで、どうせ見ているのはAndrea Riseboroughさんと天空にいるMelissa Leo(またしても鬼婆)だけだし、構うもんか。
とか。 そもそも、そんな動きをするつもりも必要もぜんぜんなかった、そのまま仕事をこなしていれば安泰だった、ヒーローみたいなことやろうとしたって周りから感謝されるわけでもなし、Morgan Freemanだってあたまのおかしい法螺吹きかもしれない。 でも彼を踏み切らせたのは、ときどきモノクロの夢に出てくるエンパイアステートの屋上のデートだった、という。 その夢だってどこかでインプリントされたものかもしれないのに、でも彼はその夢にぜんぶ賭けることにする。
地表数千メートルのステーションからのクリーンで壮大な眺めと、汚染された地表に埋もれたエンパイアステート、その屋上にあった展望鏡からの眺めと。
という、今にして思えばなかなかベタベタな設定なのだが、あまりに取り返しようがなくさらっとしてて、悪くないの。
例えば彼の役をデカプがやったらどうなるか想像してみよう。 誰もがうるせえ、勝手にしんでろ、てなるにちがいない。
とにかく要するに、古本とアナログレコード(電気、きてるんだ …)とWyethの絵があって、Olga Kurylenkoさんみたいな娘さんがいれば、世界は世界として揺るぎなくなって、あとはどうとでもなる、と。
男は、Jack ReacherでもJack Harperでも、Tom Cみたいのでよければ、とっかえひっかえ同じようなのが現れるから気にしないでよろしい、と。
でも、No.52だけじゃなくて他にもぜったいいるよね。で、全員が同じひとつの夢を抱えてもんもんしているんだよ。
あと、No.52にいたAndrea Riseboroughさんはどうするんだ? かわいそうじゃないか。
6.29.2013
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