3.05.2011

[log] Tokyo - < Mar.3

日本におります。

帰国の日はどしゃぶりで、着いた翌日はかんぜんにしんでて、月曜日からは雨で、雨で、低気圧で、それが済んだら花粉で、べつなふうに、蠅みたいにしんでた。 もうなんもやるきにならず。

帰りの飛行機で見た映画は以下。

"RED"
漫画みたいでたのしい。漫画だったのか。
引退したスパイたち(ただしとっても危険)、がメインなので動きがあんましないのは残念だが、それはしょうがないのか。 盛りあがるとこって、Bruce WillisとKarl Urbanがエアロの"Back in the Saddle"でぶんなぐりあいをするとこくらい、なのよね。
こういう脇にはみでたスパイものって、なんかいいなあ。

青池保子のスパイものを誰か映画化しないかしら。 それかル・カレの「スマイリーと仲間たち」をちゃんとしたかたちで。

"Morning Glory" (恋とニュースのつくり方)
原題にはやらしい意味もあるので、もうちょっとすけべが入った映画かと思ったらぜんぜんちがった。
こんなおもしろいんだったらちゃんと見ておくんだった。
Rachel McAdamsさんとしては"The Notebook"とかでぴーぴー泣いてるよりは、だんぜんこっちのほうだよね。

恋に仕事にがんばるあたし、のお話しであるが、恋のほうはあんましない。
この娘、恋はどうでもいいんだろうな、としか思えない。それにRachel McAdamsてパンツいっちょうになってもぜんぜん色気ないのよ。
三角関係になってHarrison Fordがあの若造の胸ぐらひっつかんですごむ、くらいは見られるとおもったのに。

Diane Keatonがひとり変に空回りしていておかしい。これはいつものことだが。
Rachelが追っかけるHarrison Fordのいきつけの店、がなかなか。
Elaine’s行って、Algonquin行って、21 Club行って。 いかにも。

Rachelと彼が会うのはSchiller'sで、映画のなかではたしかMadisonて行ってたけどLESだよね。

それから、"Due Date"をもういっかい。
"The Hangover"もそうだったが、Todd Phillipsの映画は1回目と2回目で見たあとの印象がまったく変わってしまう。
1回目はあらあらあら、て笑って楽しくおわるだけなのだが、2回目はちがうの。
主人公たちに降りかかる災難が、単についてない、運が悪かった、というのではなく、全ては必然だったことがわかる、そういうふうに作られている。 
どちらの映画でも冒頭、主人公(達)が目覚めるところからはじまる(一旦リセットされた、かに見える...)、というのは象徴的だよね。

というわけで、ああこわい、なんでこうなっちゃうんだろ、とかそんなことばっかし、はらはらしながら見ていた。

だから、もう予告がでた"The Hangover2"はもちろん楽しみであるのだが、ちょっとこわいかんじもするの。

それから、半分寝ながら"Life as We Know It" (かぞくはじめました)を。
これ、映画よか、朝の連続テレビ小説とかにしたほうがおもしろいよね、とおもった。

あと、"The Kids Are All Right" (2010)とおなじように、ひととひとはどうやって家族になるのか、ていう話なんだろうな、とか。 結婚とか出産とか、そういうのから離れたところで家族は成立しうるのか、と。
成立したっていいじゃん、できるよ、て軽くいうの。

それから、もう何回目になるかしらんが、"The Social Network"をまた。 音を聴くの。
飛行機に乗っている時点ではオスカー発表前だったのだが、Original Scoreが音楽として見事、というよりも室内や喋りの音響と混然となったサウンドスケープがすごいのだ、としか言いようがない。

もちろん、こんなのは、80年代からGodard=François Musyが(どちらかというと映像経験の解体、のようなアプローチで)やっていたわけだが、Reznor=Ross組はそれを(軽々と、とは言わないが)正面突破してみせた。
それもGodard=Musyのような製作陣の中核にいたわけではなく、雇われ組のほうから入っていって、この映画のイメージをまるごと決定づけるようなサウンドスケープを組み上げてしまった。

というわけで、"The Social Network"がオスカーで惨敗(と言っていいよね)したのはこの連中のせいなんだよ。 たぶん。

帰ってきた翌々日の昼間にオスカーが発表になって、これもグラミーと同じで業界のお祭りだからあんま興味ないのであるが、グラミーとはっきり異なるのは、オスカーの結果(勝ったのも負けたのもどっちも)というのははっきりと映画の正史みたいのに編みこまれて、来るべき映画のどこかに、なにかしらのかたちで現れてくるものなのだ、というところなの。

で、だから、"The King's Speech"が勝った、というのはふんふんふん、だった。
嫌いな作品ではないし、こういう時代にああいう小さい作品、というのはわからないでもないからー。

着いた日の翌日にATPがあった。 けど気がついたときにはチケットないみたいだったし、体が動かなかった。
火曜日と水曜日にはコステロ先生があった。 けど頭痛がしどくてむりだった。

そろそろ動きはじめたいのだが、どんなもんか。 花粉、ひどそうだなー。 

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