17日、火曜日の晩、CurzonのBloomsburyで見ました。
本来であれば、この晩はTerence FisherのRom-Com - ”Marry Me” (1949)を解説付きで見る予定だったのだが、BFIが突然閉まってしまったので、こっちを急遽取ったの。
スウェーデン - ジョージア(グルジア)合作映画(というよくわかんない連携)。
National Georgian Ensembleでジョージアン ダンスの訓練に励むMerab (Levan Gelbakhiani)とパートナーのMary (Ana Javakhishvili)がいて、コーチの指導も講評も厳しいので歯を食いしばってがんばっていると、どこからか新入りのIrakli (Bachi Valishvili)が現れて、見事にさーっと踊っていっちゃうので誰だあいつは? になる。
Merabのお家にはダンスの練習をさぼりがちな遊び人の兄とやさしいママとおばあちゃんがいて、Merabは食堂で真面目にバイトをしながらダンサーとして自立することを目指しているのだが、ダンサーになったところで将来の保証があるわけではなし(周りから凋落のお話を見たり聞いたり)、若いが故のいろんな誘惑はあるし、そうして揺れているところにIrakliが寄ってきて会話をするとなんでかどきどきしてしょうがない。
ダンスに賭けた夢と将来と恋に揺れて荒れて悶える若者の青春一直線をいまどき珍しいくらいまっすぐに描いていて、元々そういうのは嫌いじゃないので頷いたり首を振ったりはらはらしたり、のめり込んで見てしまったのだが、ところどころで挿入されるしなやかで、でも力強いジョージアン ダンスの練習風景がその前のめりの首根っこを鷲掴みにするの。
鬼コーチの厳しい指導とか、やけを起こして怪我 → 絶体絶命とか、それでも負けずに葛藤を克服し最後の絶唱とか、スポ根ものの定番ネタが繰り出され、そこにゲイの恋物語が挟まってくるので、見たくない人にはぜんぜん見たくないものになる(実際ジョージアでは上映反対運動があった)のかも知れないが、これはびっくりするくらい爽やかでフィニッシュが鮮やかに決まって、最後のカットの後に”And Then We Danced”というタイトルがすっきりとはまる。
これがデビューとなるMerab役のLevan Gelbakhianiさんの暑苦しくさせない巧さもあると思う。ダンスが好きな人は必見。 跳び技も含めて両腕両脚を目一杯開閉したりしつつ、大地に垂直に突き刺さる力強さを求めるジョージアン ダンスのかっこよさ。ダンス映画の古典になってもおかしくないかんじ。
ジョージアのおいしそうなお料理もいっぱい出て来て、それだけでヨダレ、というのもあった(← 弱点)。
あそこのって何を戴いても本当においしいのだが、モスクワの人によると味が濃いめでカロリーも高いのであれを毎日食べているとしぬ(のであまり頻繁には食べない)のだそう。 ウォッカをあんなふうに飲みまくる連中に言われても説得力ないけど。
風が強くて晴れて曇って雹まで降って寒くて、という散々な陽気だったのだが、日曜日だったのでバスで少し街中に出て、トラファルガー広場の周辺を歩いてみる。 人の群れはないけど、やはりみんな黙々と走っているのね。
今日から夏時間になりました。 月初めにNYに行った時にも夏時間移行があったので、今年は計2時間分失っている気がする。
3.29.2020
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