5日の午後、AldgateのCurzonでみました。子供の日だし、子供でてくるし。
ものすごく怖そうで行くの躊躇していたのだが上映館も少なくなってきたし、行くしかないか、と。
2020年くらいの、たぶんアメリカの田舎で、ゴーストタウン化して人のいない町のドラッグストアで裸足になってそうっと薬とかを探してカバンに詰めている一家がいて、泥棒というよりは人いないし店になっていないのだからいいよね、というかんじ。でもとにかく音を立てたらやばいらしい。
一家はパパがLee (John Krasinski)、ママがEvelyn (Emily Blunt)、子供たちがMarcus、Regan (Millicent Simmonds)、Beauの5人で、Reganは耳が聞こえないらしく、Beauはまだ小さくてなんで音を立ててはいけないかわかっていなくて、音の出る玩具を鳴らそうとして取りあげられたりしている。
森の奥の家に帰る途中、Beauが取りあげたはずの玩具を鳴らしてしまうと、一瞬でなんかでっかいのが横から襲ってきてBeauはいなくなって、家族は叫び声を懸命に押し殺す。
ここまできてどういう状況なのかがようやくわかってきて、なんか音をたてるとさっきのが瞬時に襲いにくる、見える見えないは関係なく、一定量以上の音がいけないのだと。
だからおうちの中でもみんなひっそり息を殺して暮らしていて、陽がおちると火を焚いて生きている人たちは確認を取りあったりしてて、跳ねまわって遊びたい子供たちのストレスは相当だろうなと思うと、パパはMarcusを滝のところに連れていったり(滝の傍は音がでっかいので喋っても平気)、Reganには手製の人工内耳を渡したりしてて(嫌がられてる)、でもそのうち、Evelynのお腹に子供がいることがわかって、サイレントお産なんてぜったい無理だろうって目の前真っ暗になる。
ここから先は書かないほうがよいかもなので書かないけど、最後はどうしたって奴らと対決することになるの。「くたばりやがれー」とか「おりゃー」とかの声なしで。
心霊系ホラーではなくてモンスター系のホラーだったので少しは安心して、でもとにかく音をたてたらあかん、というのでびくびくおどおどしながら見て、自分が喰われるわけでもないのに画面で音が鳴るたびにびっくりして飛びあがって、という90分だった。ヴィジュアルというよりも 突然鳴る音のおっかなさのみで勝負、みたいな。新しいとは思わないし、もっともっと怖くできる気もするけど、これで十分こわいったらこわい。ファミリードラマとして見ても、歯を食いしばって耐えまくるのが似合うEmily Bluntと何が来てもとりあえず受けとめてみせるJohn Krasinskiの組合せはこの危機的状況のなかでよく映える。
そして、“Wonderstruck” (2017)からのMillicent Simmondsさんも。音や声が聞こえないことの悲しみや苛立ちをダイレクトに(表情とかよりなによりも)エモの動きに変換して、必死でなにかを求め、必死でなにかから逃れようとする姿を直線で演じていて、よいったら。
ど真ん中で鳴るほぼ唯一の音楽がNeil Youngだったりするので、これはもう最初から爆音でいくしかないよね、とおもったり。
5.11.2018
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