16日の日曜日の夕方、有楽町でみました。
前日に「パラダイス」を2本続けてみて、なんかぐったりしてなんも考えなくてもいいようなやつ、とかおもって。 これなら飛行機で一回みているし、車も友情もプライドもよくわかんないから頭つかわなくてよいかも、とか。
1970年の最初から始まった実在のレース屋、James HuntとNiki Laudaのえんえん続いた抜いたり抜かれたりの追いかけっこの歴史。 どっちも自分が世界でいちばん速い、と固く強く思いこんでいるので和解も仲直りもない。
ザイドルだったらこいつらでもう一本"Paradies: Auto" とか作ってしまったかもしれない。
車がなんで動くのか、馬力とかギアとかそういうのすらわからない(NY州の免許はもってた。2度ほどひとを殺しかけて以来運転してない)、ライバルも友情もうざいからいらない、事故死するリスク年間20%のスポーツにじゃぶじゃぶお金使って悪いことだらけなのに誰もやめようとか言わない、この映画が描きだそうとした車スポーツの世界はほんとにわけわかんないわかりたくもないことばかりで、そういう世界を、そういう世界であってもRon Howardは丁寧に切りとってくれる。
雨の飛沫で視界が半分もないヘルメットのガラス越しであっても、数学者の世界や宇宙飛行士の世界を見せてくれたのと同じように、彼らの世界がこんな視界と聴界のなかに没入してあることを我々の前に示す。スポーツや車への愛がそうさせた、というよりも映画への愛が、とかいうのは野暮よね。
Niki Laudaが後の妻となる彼女を車に乗っけて公道をぶっとばすところとかNikiの火傷についてひどい質問をした記者をJames Huntが裏でぼこぼこにするところとか、同じことやってても楽しくないから、とさっさとレーサーをやめてしまうJames Huntとか、軽めのエピソードの置き方もうまいの。
あとはエンドロールでばきばきに流れるHans Zimmerの音がやかましくてすごい。
Niki Lauda役のDaniel Brühlて、WilcoのJeff Tweedyに似てるよね。
3.24.2014
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