NYでのそのたあれこれ。
行きの飛行機は食事しながらMI4見て、それから『マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙』、てのをみた。
80年代初に英国の音楽を聴いていた、深く深く聴いていた人にとって、サッチャーは、はっきりと敵だった。
その政権の政策が具体的にどうとか、どこの何が悪いとか、とかそういうのは考えずに、自分の聴いている音楽を作っている連中が、彼女を敵とするのであれば、友達の敵は自分の、という論理で自分にとっても敵なのだった。
それを若さゆえの、とはおもわない。 自分のすきなミュージシャンが彼らの声音、彼らの目でえんえん彼女の政策を糾弾していた、それだけで十分だったの。
そういうわけで、映画は映画だから、とか、オスカー獲ったメリル・ストリープの演技に見るべきものがある、とかそういうのをわかったうえでも、でも映画にお金を払う気にはなれなかった。 (ブッシュの映画も同様 - おもしろいのはわかるけどさ)
メリル・ストリープはもちろん妖怪みたいにすごいし、正しいと信じた道を歩む鉄の女の道行きを、老境の、よろよろの彼女の姿と交互に描く - 誰にも訪れる老いは鉄の女をもふにゃふにゃにする - というのはわかるし、割とふつうの英国映画として見れた。
でもやっぱし、正しいことを、正しいと信じることをやるのです、それがなぜ悪いのか? できないのか? というごりごりしたあれらは、保守系の政治家に共通したトーンなのだろうけど、だめだわ。 連中が拠って立つところの正しさを、その確かさを持ち出してくるたびに感じる言いようのない気持ち悪さ、徒労感あれこれがずるずる襲ってきて、なかなかうんざりした。 いまの東京と大阪の首長に対してかんじるげんなりとまったく同じなんだけどね。 ああいう信念とか自信みたいのって、どっから湧いて、どこでどうやって醸成されるのかね。(他人事)
あとはプログラムに"Babe"(1995)があったので久々に見た。 Airline上映版、て冒頭にでたのだが、どこが違うのかしら。 ただのブタのはなしなのに。 相変わらず食べちゃいたいくらいキュートだねえ、とおもった。
Babeを演じた豚さんももうこの世にはいないのだろうなー。
ぜんぜん関係ないけど、飛行機に乗って最初にスポーツ新聞読むおやじって(なんで飛行機でそんなもん読みたいのかね?)、機内映画だとまちがいなく「釣りバカ日誌」のシリーズ見るよね。 機内映画に必ず「釣りバカ...」が常備されているのも謎だけど。
MOMAは仕事の休憩時間に抜けて行った。 進行中(滞在時)のKraftwerkのライブに併せてPS1のほうは展示もやっているのだが、行けるのは本館のほうだけ。 で、目的は今回のイベントにあわせて出た彼らの箱を買うことだったのだが、なんと売ってなかった。 (しょうがないので戻ってからネットで買った)
MOMAからの戻りみちにRizzoriとBergdorf Goodmanの7階もざーっと見た。(買わなかった。えらい)
Bergdorf Goodmanの7階、古本コーナーは更に小さく、John Derianは売り場がなくなっていた(がーん。 皿は少し置いてあったけど)。
あと、寄らなかったけど、SAKS 5thのインテリアコーナーがリニューアルされて、そこにRizzoriが入った、とか。
レコード関係も、Record Store Day直前だったせいかどこも静かで、あんまなかった。 例によってアナログのみ。
Other Musicの新しいToteができた、ということでその中に入れるものを買わなければいけなかったの。
Mark Lanegan Bandのとか、つまみ食いでてきとーに選んでカウンターのとこに持っていったらそこにThe Crampsの初期の7inch 10枚まとめた箱があったので、買ってしまった。 「これがなくなっているのを見たら号泣するひとなんにんかいるのよ(わかってるのあなた?)」てカウンターのお姉さんに冷たくいわれた。
Academy Recordsでは、"Dawn of the Dead"のOST(by Goblin)とか。 1月に来たときにケースのなかにあったPere Ubuの"Final Solution"のオリジナルの7inch ($150)はやっぱしなくなっていた。 ちっ。
McNally Jacksonは、いつもの雑誌とか、程度、かな。 復活したDominoはもちろん買う。
お食事関係はほとんどなし。
日曜の夕方、BrooklynのBattersbyにサラダを食べにいったのだが、満員で入れず、そのまま流れてButtermilk Channelでフライドチキンたべた。 おいしいったら。
あと、お仕事の会食で、天気のよかった火曜日の夕方、Inside Park at St.Bart'sのテラスにいった。Park Aveの古い教会にできたレストランで、こないだCloseしたSavoyのシェフがやってる。おつまみ系がほとんどで、まあまあだったけど、それ以上に外が気持ちいかった。
帰りの飛行機はすでに十分へろへろでほとんどねてた。
お食事しながら"The Descendants"を見て、ハワイつながり、というかんじでそのまま"50 First Dates"(2004)に流れる。
どちらも共有されるはずの記憶の喪失、途絶という事態にめげずに立ち向かおうとする男のおはなし。
前者は先祖からの血をよりどころに、後者はきらきらの愛を支えに、とにかくへこたれないの。
これらがなんでハワイなのかはよくわかんないけど。
あと半分眠りながらこないだ見たシャーロック・ホームズとか。 あのコマおとしみたいな映像がそのまま夢のなかに入ってきた。
帰国したら21日の夕方で、Record Store Dayだったのだが、行けるわけもなく、あーあ、なのだった。
翌日曜日の早い時間に行ってみたが、ぜんぜんだった。 アメリカはあんなに盛り上がるのに、なーんで日本て...
4.27.2012
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